渥美陽子
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あつみ ようこ
渥美 陽子
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生誕 | 1984年3月12日(41歳)![]() |
国籍 | ![]() |
別名 | 弁護士SEXY、美人弁護士、コスプレ弁護士 |
職業 | 弁護士、社会保険労務士、会社役員、タレント、コスプレイヤー、グラビアアイドル、YouTuber |
活動期間 | 2009年 - |
著名な実績 | 高畑裕太の弁護、村上世彰の弁護、暇空茜の弁護 |
渥美 陽子(あつみ ようこ、1984年3月12日 - )は、日本の弁護士。性犯罪容疑者を弁護した際にその容姿に注目が集まり、「弁護士SEXY」「美人弁護士」「コスプレ弁護士」などの愛称で話題となった[1][2][3]。本人によれば、被害者を守る役割に徹することを心掛けており[4]、数々の著名事件を手掛けているほか、コスプレやグラビアといった容姿を生かした活動にも積極的に取り組んでいる[5]。あつみ法律事務所代表弁護士[6]、キッズライン社外監査役、大豊建設社外取締役[7]。父親は弁護士の渥美博夫[8]。
経歴
1984年3月12日、東京都出身[1]。東久留米市の自由学園で子供時代を過ごした。父親と同じ弁護士を志し、早稲田大学法学部、東京大学法科大学院を経て[8]、2009年に弁護士登録[7]。
弁護士資格の取得後は、当初ファイナンスの仕事をしていたが、祖父と旧知の仲であった村木厚子の無罪判決を弘中惇一郎が勝ち取ったという縁もあり、弘中の事務所に移籍[8]。2016年に著名人の性犯罪容疑の弁護を担当するようになったことから、一躍「美人弁護士」として話題になり[9]、2017年に独立した。その後は、弁護士や関連会社役員[7]、社会保険労務士[10]だけでなく、コスプレ、グラビア、タレント活動など、活動の場を広げている[5][9]。父親で弁護士の渥美博夫とは仕事上でも提携関係にあり、2020年からは父親の事務所に合流していたが[8]、2023年に「あつみ法律事務所」として再度独立を果たした[6]。
実績・評価
2016年に俳優・高畑裕太の強姦致傷容疑事件の代理人を担当し、この事件がきっかけで「あの美人は誰!?」と広く認知されることになった[2][9]。一方、事件後に「悪質な事件ではなかった」とするコメントをFAXでマスコミへ送付したところ[11]、このコメントが被害者女性の反発を招いた[12]。この件に関して、弁護士の堀井亜生からは「高畑裕太さんを守るという代理人としての目的はあまり達成されていないように思います」[13]、日弁連元会長の宇都宮健児からは「無神経です。非常に配慮を欠く、FAXだと思いますね」などと批判された[14]。
かつて村上ファンド(村上ファンド事件により解散)の代表として知られた投資家の村上世彰とは様々な事件で協力関係にある。渥美は村上の創設した村上財団の理事を務めていたほか、2015年に村上に相場操作の嫌疑がかかった際には代理人を務め、2021年には村上と繋がりのある投資ファンドのシティインデックスイレブンスの代理人に就任した[7]。さらに2023年には、同社がコスモエネルギーホールディングスに対して渥美を社外取締役に選任するよう求めた[15][16]が、「十分な知識がない」などの理由で拒絶された[7]。なお、理由は明らかにされていないが、2024年12月現在、村上財団の理事一覧から渥美の名前が抹消されている[17]。
2023年より、暇空茜の弁護団としてColaboの公金使途を追及する活動に参画。Colaboに公金を支給した東京都に対する住民訴訟では、弁護団のリーダーを務め、暇空による声明文を法廷で代読した[18]。しかし、2024年10月時点で、関連するすべての事件で、暇空がColaboに敗訴している[19]。同じく2023年には、暇空と同様にColaboを批判していた新宿区議選候補者の山下ギルド(山下卓人)の代理人を務めたものの、信頼関係の維持が困難になったために辞任し、本人によれば懲戒請求に至ったという[20][21]。
このほか、「虐げられた人の盾になる」というキャッチフレーズを用い、被害者を守る役割を自称して、様々な事件に関与している[4]。ご当地アイドルが2018年に自殺したことについて、遺族が所属会社側の責任を追及している愛の葉Girls事件には、会社側の代理人として携わり[22]、勝訴した[23][24]。同じく2018年に資産家が死亡し、2021年にその妻が逮捕された紀州のドン・ファン事件では、資産家の遺言書の筆跡について「単に形が似ているとか似ていないというところを超えて、到底同一人物が書いたとは思えない」と主張し、市に対して遺言無効の訴えを起こしたものの[25]、裁判所からは「本人固有の筆跡」と認定され、敗訴した[26]。また、2019年にキッズラインの社外監査役に就任した[7]。2023年には、太陽光発電事業に関する4億円超の横領事件で起訴された三浦清志(三浦瑠麗の夫だったが、事件後に離婚)の弁護を担当し[27]、無罪を主張したものの、裁判所からは「横領に当たることは明らかだ」と断じられ、懲役6年の実刑判決を受けた[28]。
人物
インターネット上や報道関係者の間では容姿が優れていることに注目が集まり[2]、「弁護士SEXY」「美人弁護士」という愛称で各種メディアに取り上げられている[1][2][29]。本人は、「美人弁護士」との愛称について、当初は「一般的に見たらブス」等と言われてしまうことから抵抗を覚えていたが、やがて「美人弁護士は私だ」という考えに変わっていったという[30]。
容姿を生かして、本業である弁護活動だけでなくグラビアやテレビ番組にも挑戦している[5][9]ほか、コスプレを趣味とする「コスプレ弁護士」としても知られており、部下で弁護士の松永成高とともに『涼宮ハルヒの憂鬱』、『鬼滅の刃』、『リコリス・リコイル』などのコスプレを披露している[3][31][18]。コスプレについて、法的に著作権侵害が問題となるケースは少ないと話しており[32]、「ユーチューバー弁護士」として、こうした見解をYouTubeで発信している[31]。
コスプレのほかに、趣味として筋トレとサウナを挙げている[33]。また、韓国ドラマにもハマっているという[34]。好きな食べ物はカニとシャインマスカットである[33]。政治への関心も高く、特に自由民主党(裏金問題を受けて党員資格停止中)の西村康稔と立憲民主党の辻元清美の支持者であり、個人名義での献金も行っている[35][36]。
出演
- NEWSな2人 芸能人が大激怒! スキャンダルの法律問題 美人弁護士と徹底討論!(2017年12月9日、TBSテレビ)[37]
- お金のモメごと解決します。今すぐ使えるHOW TOマネー(2018年7月20日、フジテレビ)[38]
- アッコにおまかせ!(2019年12月8日、TBSテレビ)[39]
- 0.1%の奇跡! 逆転無罪ミステリー(2020年3月4日、テレビ東京)[40]
- 羽鳥慎一モーニングショー(2023年4月11日、テレビ朝日)[41]
脚注
- ^ a b c “渥美陽子「異議なし! 弁護士SEXY」”. 2024年10月5日閲覧。
- ^ a b c d “気鋭の美人弁護士・渥美陽子氏は法曹界一艶やかなコスプレイヤーだった!”. 東スポWEB (2020年1月21日). 2024年10月19日閲覧。
- ^ a b “SNSに美人「コスプレ弁護士」が登場 本人が語る“私が涼宮ハルヒに変身した理由””. 2024年10月5日閲覧。
- ^ a b “虐げられた人の盾になる - 自由学園”. 2024年10月15日閲覧。
- ^ a b c “高畑裕太の弁護人「渥美陽子」グラビア挑戦の反応が怖い(笑)”. 2024年10月5日閲覧。
- ^ a b “弁護士 渥美 陽子 - 実は、本日から再び独立して、あつみ法律事務所の代表弁護士になります...”. 2025年2月17日閲覧。
- ^ a b c d e f コスモ石油. “第6号議案 株主提案 取締役(監査等委員である者を除く。)1名選任の件”. 2024年9月30日閲覧。
- ^ a b c d “涼宮ハルヒの「コスプレ」に熱視線、渥美陽子弁護士の「慎重かつ大胆」な素顔”. 弁護士ドットコム (2021年2月22日). 2023年8月20日閲覧。
- ^ a b c d “美人弁護士 渥美陽子、法曹界一艶やかなコスプレイヤーだった”. 2024年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月5日閲覧。
- ^ “あつみ法律事務所弁護士法人への合流のお知らせ”. あつみ法律事務所. 2025年3月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年3月21日閲覧。
- ^ “高畑裕太の弁護士「悪質な事件ではなかった」【コメント全文】”. 2024年10月5日閲覧。
- ^ “高畑裕太「レイプ事件」被害者女性が初告白!”. 2024年10月28日閲覧。
- ^ 堀井亜生 (2016-09-11), 高畑裕太さんの強姦致傷事件について 2024年9月30日閲覧。
- ^ “高畑裕太 逆転不起訴も被害者の人権を侵す“釈明FAX”に弁護士・宇都宮健児が喝”. 2024年10月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月28日閲覧。
- ^ “旧村上ファンド系、コスモに株主提案 社外取選任要求”. 日本経済新聞 (2023年4月19日). 2023年8月20日閲覧。
- ^ “コスモエネHD、旧村上系から株主提案受領 社外取締役1人選任で”. ロイター (2023年4月20日). 2023年8月20日閲覧。
- ^ “財団について”. 村上財団. 2024年12月6日閲覧。
- ^ a b “「Colabo問題」“8000万円カンパ法廷闘争”がスタート 仁藤夢乃氏につきまとったYouTuberには接近禁止命令”. 新潮社 (2023年3月15日). 2023年8月20日閲覧。
- ^ “一連の裁判で「暇空茜氏に勝訴」 Colaboと弁護団が報告会見”. 2024年10月15日閲覧。
- ^ “弁護士 渥美 陽子 - 信頼関係の維持が困難になったために辞任した元依頼者が...”. 2024年10月5日閲覧。
- ^ “弁護士 渥美 陽子 - 新宿区議選に出馬している山下ギルドこと山下卓人氏が...”. 2024年10月5日閲覧。
- ^ “母「真実明らかに」 アイドル自殺訴訟、会社側は争う姿勢”. 産経新聞 (2019年2月18日). 2023年8月20日閲覧。
- ^ 産経新聞 (2022年9月8日). “元アイドル遺族の敗訴確定 愛媛の賃金未払い、最高裁”. 産経新聞:産経ニュース. 2025年5月6日閲覧。
- ^ 産経新聞 (2024年10月17日). “アイドル遺族側の敗訴確定 会見での「パワハラあった」発言で所属会社の名誉毀損 最高裁”. 産経新聞:産経ニュース. 2025年5月6日閲覧。
- ^ “【紀州のドン・ファン】遺産13億円超を「市にキフする」遺言書めぐり対立 争点は『筆跡』...親族側「同一人物が書いたとは思えない」市側「全ての文字で特徴が一致」注目の判決へ”. MBSニュース (2024年6月20日). 2025年3月21日閲覧。
- ^ ““紀州のドン・ファン”遺産13億円 遺言書は有効の判決”. NHK (2024年6月21日). 2025年3月21日閲覧。
- ^ “太陽光投資会社代表を起訴 4億円超横領―東京地検”. 時事通信 (2023年3月27日). 2023年8月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月20日閲覧。
- ^ “太陽光事業で4億円横領の罪 会社元代表に懲役6年 東京地裁”. 2025年2月10日閲覧。
- ^ “才色兼備の「きれいな弁護士さん」5人に迫る!”. 2024年11月28日閲覧。
- ^ “弁護士 渥美 陽子 - 美人弁護士とか言われると...”. 2024年11月28日閲覧。
- ^ a b “コスプレは著作権侵害? ユーチューバー弁護士が動画で解説”. 毎日新聞 (2021年4月9日). 2023年8月20日閲覧。
- ^ “鬼滅の偽衣装販売...「桜の恋」書類送検に業界騒然 コスプレイヤーへの影響は?弁護士はルール整備の必要訴え”. ジェイ・キャスト (2023年7月16日). 2023年8月20日閲覧。
- ^ a b “匿名のネット誹謗中傷「改正プロバイダ責任制限法」で劇的に軽減される被害者の負担(2ページ目)”. デイリー新潮 (2022年5月2日). 2024年12月6日閲覧。
- ^ “花水木|第二東京弁護士会”. 2024年12月6日閲覧。
- ^ “収支報告書 - 西村康稔”. 2025年2月10日閲覧。
- ^ “収支報告書 - 辻元清美”. 2025年2月10日閲覧。
- ^ “NEWSな2人【芸能人が大激怒!スキャンダルの法律問題…美人弁護士と徹底討論!】”. 2017年12月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月29日閲覧。
- ^ “デヴィ夫人らエキスパートレディが弁護士軍団と大論争!”. 2024年10月29日閲覧。
- ^ “和田アキ子、話し続ける『おまかせ』弁護士に「聞けよ!」” (2019年12月8日). 2024年11月28日閲覧。
- ^ “有罪率99.9%からの大逆転劇!「0.1%の奇跡!逆転無罪ミステリー第3弾」”. テレビ東京 (2020年3月4日). 2023年8月20日閲覧。
- ^ “渥美陽子弁護士 ストイックな生活送る大谷翔平に「煩悩をすべて捨てて野球の神様に仕える修行僧」”. スポーツニッポン (2023年4月11日). 2023年8月20日閲覧。
外部リンク
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