beatmania beatmaniaの概要

beatmania

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/25 23:01 UTC 版)

BEMANIシリーズ > beatmania
beatmania 6th MIX筐体

概要

1998年末に始まった音楽ゲームのブームのきっかけを生み出したゲームの1つ[1]であり、2002年夏に最終作として「beatmania THE FINAL」が製作され、シリーズを完結した。

本シリーズの原点は、同社のプライズマシン『みらくるすぴん』の景品交換の際に扉を開けた状態で操作ボタン等を押すと様々な音が鳴るところから来ている。楽曲の一つ「Jam Jam Reggae」は、みらくるすぴんのBGM「luv luv Reggae」を元に作り直したものである。また、ビートマニアの企画当初のタイトルは『DJ BEATS』だった[2]

海外版としては北米で『HipHopMania』、イギリスと韓国で『beatstage』というタイトルで展開されていた。海外での家庭用版は、イギリスでのGOTTAMIX 2をベースとしたもののみが存在する。北米においては単体での移植は行われず、後述する『beatmania IIDX』とのカップリングでの発売となった(その際、タイトルは「beatmania」と日本版に合わせられた)。

アーケードにおいては直系の派生シリーズとして、デバイスにボタンを2つ増やしよりヘビーユーザー向けに開発された『beatmania IIDX』と、本シリーズの直接的後継機としてエフェクタ機能の充実など音響面での強化を目指して開発されたハイスペック機『beatmania III』が存在する。

また、本シリーズの略称の1つである「ビーマニ」をもじり本シリーズから派生した一連のコナミの音楽ゲームシリーズは総括して「BEMANIシリーズ」と命名された。

本シリーズ(および、それに追随した『III』シリーズ)のことを総称して、デバイスのボタン(鍵盤)数から特に「5鍵」や「5鍵盤」と呼称することがある[1]。この呼称は『IIDX』シリーズが「7鍵」や「7鍵盤」と呼ばれたことから発生したものであるが『IIDX』シリーズが使用できるボタン数からメロディアスな音楽性を追求した一方で本シリーズがアンダーグラウンド的なアプローチを試みていたこと(4thMIX以降から顕著に現れている)から、単なるボタン数の意味を超えて音楽的な志向での差別化の意味も含めて用いられる場合が多い。

基本ルール

2P側の操作デバイス。左側の写真外に同じ組み合わせで1P側の操作デバイスも備えられている。

プレイヤーはクラブのDJとなり、楽曲をサンプラーを模した5つのボタンとレコードプレイヤーを模したターンテーブルを用いて演奏しオーディエンスを満足させつつ規定曲数をこなすことが目的。

画面上部から落ちてくるノート(オブジェ)が画面下部の赤い[注 1]ラインに重なった時に対応したデバイスを操作する(押す、あるいは回す)ことで、そのタイミングの正確さに応じて「JUST GREAT・GREAT・GOOD・BAD・POOR」の5段階[注 2]の判定がなされる。判定基準は曲により異なり、一定しない。JUST GREATは画面上の表示は「JUST GREAT」ではなく虹色に光る「GREAT」であるため、「ピカグレ」と表現されることも多い(また、ここから派生して通常のGREATを表示色から「黄グレ」と表すこともある)。

画面中央部にはクラブのオーディエンスの興奮度を示す「グルーヴゲージ」が表示されており、これは演奏の判定がGOOD以上であれば上昇、BAD以下であれば下降する。1つのステージ(楽曲)が終了する時点でこのゲージが一定量に達していればステージクリア。満たなかった場合はその場でゲームオーバーとなる(コンティニュー可能)。規定されたステージ数をこなすことでゲームクリアとなる。2人プレイの場合は2nd MIXまでは基準を達していたプレイヤーのみ次のステージへ、3rd MIX以降はどちらかが基準を満たせば両者とも次のステージへ進出となる。

プレイ中にデバイスを操作することでオブジェクト毎に割り当てられた音が鳴るという点から、ゲームのプレイは楽曲の演奏に近いと言える。このことから、ゲームの目的は楽曲を綺麗に「演奏」することであるともいえ、これゆえに指示を無視したアレンジプレイもまた一つの醍醐味となっている。

なお、一部楽曲には鍵盤に割り当てられた音で別の曲が弾けるという偶然的な事もプレイヤーから発見されるケースもある。


注釈

  1. ^ 3rd MIXなど、一部作品では緑色となっている。
  2. ^ JUST GREATはcomplete MIX以降の追加仕様、ただし5thMIXの一部モードを除く。また、初代のみPOOR判定は「WORST」と表される。
  3. ^ 一部資料では、KONAMIのプレスリリースが発表された「1997年12月10日」を暫定的に稼働日と記述している例も見られる[6]
  4. ^ すなわち、当該作品を個別にセーブするにはメモリーカードが合計8枚必要となる。これに伴い、3rd以降の当該作品は起動時に上書きされる旨の警告画面が表示される(3rd miniは、タイトル画面上部でこの注意事項が記されている)。
  5. ^ ベース機体はパイオニアのループマスター。

出典

  1. ^ a b c d 最新作「beatmania IIDX 20 tricoro」のサウンドディレクター陣に聞く,IIDXシリーズの今昔。新曲から制作秘話までみっちり語った2時間を凝縮してお届け (2ページ目)”. www.4gamer.net (2012年10月11日). 2020年11月6日閲覧。
  2. ^ 2nd Mixサントラパンフレットでの開発者コメントより。
  3. ^ FINALのデモ動画 の1分59秒参照
  4. ^ FROM STAFF(beatmania 7th MIX公式サイト)
  5. ^ 業務用DJシミュレーションゲーム「 ビートマニア 」を発売”. KONAMI プレスリリース. KONAMI (1997年12月10日). 2001年4月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月25日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h i 今井晋 (2017年12月25日). “Reminiscence for “5KEYS” ーー「ビートマニア」誕生から20周年を迎えた音楽ゲームの回顧録”. IGN Japan. 2020年11月7日閲覧。
  7. ^ 業務用DJシミュレーションゲーム「ビートマニア」に新バージョン「ビートマニア2nd MIX」発売”. KONAMI プレスリリース. KONAMI (1998年3月18日). 2001年7月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月25日閲覧。
  8. ^ 津久井箇人 a.k.a. そそそ (2014年8月27日). “カプコン・コーエーテクモ訴訟問題まとめ ― 特許権侵害は『猛将伝』のMIX JOYか?特許期限が今年12月に迫る【追記】”. インサイド. 2020年11月7日閲覧。
  9. ^ GEIMIN.NET/国内歴代ミリオン出荷タイトル一覧、GEIMIN.NET、(2016年11月1日時点のアーカイブ
  10. ^ a b M.B.MOOK『懐かしゲームボーイパーフェクトガイド』 (ISBN 9784866400259)、90ページ
  11. ^ ザ・ワンダースワン vol.1のインタビュー記事より






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