M27 IAR
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/21 17:39 UTC 版)
批判
欠点として、M249で採用されているベルトリンク給弾方式ではなくSTANAG マガジンで給弾を行う方式を採用しており、装弾数が少ないために連続した制圧射撃には不向きなことが挙げられる。また、M249は連続射撃によって過熱劣化した銃身を簡単に交換できるが、M27は前線で簡単に銃身を交換できるよう設計されていない。装弾数については、ベータカンパニー社製「C-Mag」やシュアファイア製「MAG5-60」・「MAG5-100」などの大容量弾倉を使用することにより改善可能であるが、信頼性などの理由から海兵隊では採用しておらず、通常は30連STANAG マガジンを22本(660発)携行する。この制圧射撃力の不足に関する問題は、従来のM249の支持者とM27の導入を支持する人々との間で大きな議論を呼んだ。2009年には、当時の海兵隊総司令官であるジェームズ・T・コンウェイ大将がM27の制圧射撃能力に疑問を呈しており[4]、海兵隊の中でも批判的な意見が存在したことが分かる。中でも「(装弾数の少なさから)連続した射撃ができない」点、それに付随して「連続した射撃音で敵を制圧できない」点については批判も多かった[3]。
こういった批判に対して、海兵隊員からは「制圧射撃は射撃数と精度の両方に依存しており、精度が上がれば制圧に必要な弾数も減る」という意見が出ている[3]。また射撃音による制圧効果は50口径以下の銃では望めないという声もあり[3]、持続して射撃できる弾数が減っても制圧効果は変わらないことを示唆した。またコンウェイ大将の後任として海兵隊総司令官となったジェームズ・F・エイモス大将はコンウェイとは対照的にM27を積極的に推進しており、自身が航空機搭乗員だったことをもじって「錆びついた元戦闘機パイロットの私でも、IARを使って500mの距離で目標に射撃することができた」と語っている[3]。
- ^ "The Marine Corps Is Experimenting With a New Service Rifle". 2017年8月22日閲覧。
- ^ dvisd(DEFENSE VIDEO IMAGERY DISTRIBUTION SYSTEM)>3/8 Fires the M27 and M38 ※2017年12月26日閲覧
- ^ a b c d e Robert Bruce (2012年11月20日). “M27, PART TWO: FROM BAR TO IAR – HOW THE MARINES FINALLY GOT THEIR INFANTRY AUTOMATIC RIFLE”. SMALL ARMS DEFENSE JOURNAL 2017年12月26日閲覧。
- ^ “IAR What IAR: The USMC’s SAW Substitution”. 2015年7月30日閲覧。
- ^ a b c d e Gina Cavallaro (2011年7月19日). “IAR wins over skeptical Marine infantrymen”. Marine Corps Times 2015年7月30日閲覧。
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