2001-2002シーズンのNBA
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プレーオフ
このプレーオフが1回戦5戦3勝制で行われた最後のシーズンである。
イースタン・カンファレンス
ファーストラウンド | カンファレンスセミファイナル | カンファレンスファイナル | ||||||||||||
1 | ニュージャージー・ネッツ | 3 | ||||||||||||
8 | インディアナ・ペイサーズ | 2 | ||||||||||||
1 | ネッツ | 4 | ||||||||||||
4 | ホーネッツ | 1 | ||||||||||||
5 | オーランド・マジック | 1 | ||||||||||||
4 | シャーロット・ホーネッツ | 3 | ||||||||||||
1 | ネッツ | 4 | ||||||||||||
3 | セルティックス | 2 | ||||||||||||
3 | ボストン・セルティックス | 3 | ||||||||||||
6 | フィラデルフィア・76ers | 2 | ||||||||||||
3 | セルティックス | 4 | ||||||||||||
2 | ピストンズ | 1 | ||||||||||||
7 | トロント・ラプターズ | 2 | ||||||||||||
2 | デトロイト・ピストンズ | 3 |
- イースタン1回戦は3ブロックが第5戦までもつれ込んだ。第1シード対第8シードのネッツ対ペイサーズは、第5戦がダブルオーバータイムまで戦うという接戦だった。オーバータイム、ダブルオーバータイムといずれもペイサーズのレジー・ミラーが放つ同点ショットによる結果であった。ラプターズもエースヴィンス・カーターを欠きながらの健闘だった。
- このシーズン大躍進を果たしたネッツはプレーオフも勝ち進み、NBA加入26年目にして初のカンファレンス決勝進出を果たした。
- ラリー・バードが引退して以来、初めて1回戦を突破したセルティックスは、カンファレンス準決勝も第1戦は落としたもののその後4連勝してピストンズを降し、14年ぶりにカンファレンス決勝に進出した。
- 急成長を遂げたチーム同士の戦いとなったカンファレンス決勝は、第3戦でセルティックスが第4Qで21点ビハインドをひっくり返すという大逆転劇を演じて2勝1敗とリードするも、その後ネッツが3連勝しシリーズを制した。前季僅か26勝に終わったネッツが、チーム史上初のファイナルに進出した。
ウエスタン・カンファレンス
ファーストラウンド | カンファレンスセミファイナル | カンファレンスファイナル | ||||||||||||
1 | サクラメント・キングス | 3 | ||||||||||||
8 | ユタ・ジャズ | 1 | ||||||||||||
1 | キングス | 4 | ||||||||||||
4 | マーベリックス | 1 | ||||||||||||
5 | ミネソタ・ティンバーウルブズ | 0 | ||||||||||||
4 | ダラス・マーベリックス | 3 | ||||||||||||
1 | キングス | 3 | ||||||||||||
3 | レイカーズ | 4 | ||||||||||||
3 | ロサンゼルス・レイカーズ | 3 | ||||||||||||
6 | ポートランド・トレイルブレイザーズ | 0 | ||||||||||||
3 | レイカーズ | 4 | ||||||||||||
2 | スパーズ | 1 | ||||||||||||
7 | シアトル・スーパーソニックス | 2 | ||||||||||||
2 | サンアントニオ・スパーズ | 3 |
- スパーズ対スーパーソニックスは第4戦をスパーズのティム・ダンカンが身内の不幸で欠場したこともあり、ウエスタン1回戦では唯一第5戦まで戦った。
- キングス対マーベリックスは第4戦でキングスのマイク・ビビーがオーバータイムへ導く同点シュートと、試合を決める決勝シュートを決める強心臓振りを発揮した。シリーズはキングスが制し、20年ぶりにカンファレンス決勝に進出した。シーズン1試合平均得点1位と2位を誇るチーム同士であるため、第1戦のマーベリックスを除く全試合で両チームとも100得点以上を記録するハイスコアゲームが展開された。
- 前季カンファレンス決勝の同カードとなったレイカーズ対スパーズのシリーズは、スパーズが故障でデビッド・ロビンソンを失ったこともあり、レイカーズがスパーズを降してカンファレンス決勝に駒を進めた。このシーズンのプレーオフカンファレンス準決勝は、全シリーズが第5戦で勝敗を決した。
- 『事実上のファイナル』と呼ばれたキングス対レイカーズのカンファレンス決勝は、第4戦で"ビッグショット・ロブ"ことレイカーズのロバート・オーリーがチームを逆転勝利に導くブザービーターを沈めると、第5戦ではキングスのマイク・ビビーが残り8秒からキングスの勝利を決定付けた逆転レイアップショットを決めた。3勝2敗のキングスリードで迎えた第6戦は接戦の末にレイカーズがものにし、シリーズの行方は第7戦に委ねられた。第7戦も互いに死力を尽くした激戦となり、第4Q終了間際にまたもやキングスのマイク・ビビーがオーバータイムへと導くフリースロー2本を決めて100-100の同点とした。しかしキングスはオーバータイムで力尽き、死闘を制したレイカーズが三連覇を目指してファイナルへと駒を進めた。キングスはエースシューターのペジャ・ストヤコヴィッチがシリーズ4試合を欠場したことが悔やまれた。劇的な結末の多い好シリーズとなったウエスタン・カンファレンス決勝だが、後日になって審判の不正ジャッジ疑惑が持ち上がり、両者とも死力を尽くしたこのシリーズが汚されることとなる。
疑惑の第6戦
ウエスタン・カンファレンス決勝はレイカーズの勝利で終わったが、その後レイカーズがシリーズをタイに戻した第6戦に疑惑が持たれた。それは「シリーズを第7戦までもつれさせるために、審判がレイカーズに有利な笛を吹いた」というものであった。この試合でキングスの総フリースロー試打数25本に対し、レイカーズは40本だった。協会はこの疑惑について公式に見解を述べることはなかったが、この第6戦でも審判を務め、2007年に不正賭博疑惑が発覚したティム・ドナヒー元審判員が、連邦捜査局の取調べの中で、「2002-03シーズンのプレーオフで王手をかけたチームに対し、ファウルコールを不当にすることで第7戦まで持ち込ませようとした」ことを告白した。どのシリーズかは明言されていないが、このプレーオフで第7戦まであったのはキングス対レイカーズのシリーズだけである。ドナヒーはさらに2004-05シーズンでも同様に「0勝2敗と劣勢だったチームが第7戦までもつれ込んだ末に勝利したシリーズ」に関しても関与していることを明らかにしている。
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