神戸大学附属中等教育学校
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教育課程
1,2年を基礎期、3,4年を充実期、5,6年を発展期を位置づけ、教育を行っている。基礎期では「生活や学習の習慣を作る」こと、充実期では「自分らしさを見つける」こと、発展期では「自己を確立する」ことが目標とされている。2学期制でカリキュラムが組まれており、四月から九月を「春学期」、十月から三月までを「秋学期」と呼んでいる。
思春期を高校受験に分断されないという特色を活かし、継続した心身の発達を図っている。そのような特色を活かして「ゆとり」のあるカリキュラムを編成し、観察・実験、調査・見学・フィールドワーク、ものづくり等の体験学習を積極的に取り入れている。特に、4年生で行われるインターンシップ学習では、神戸大学の協力のもと、大学の研究室でインターンシップ学習を行うことが可能であるほか、任意で希望する企業・団体・個人経営との合意があれば、インターンシップ先は生徒が自由に決めることも可能。また、中学生から高校生までの幅広い年代が集まっていることを活かし、幅広い集団の中での交わりを重視してリーダーシップや協調的態度を養う。
教科の教育
- 中等教育学校の特例を根拠に、高校範囲の学習を前期課程(中学段階)へ前倒しして学習させている。
- 海外帰国生徒を一般学級に受け入れ、相互啓発を図るなど、外国語教育を重視している。
- 基礎期では給食を食育と位置づけ、授業時間割に食育として1、2年生のみ給食を食べる時間が組み込まれていた。(2022年度に全学年廃止)
- 教員の組織は前期課程・後期課程で一体化しており、6年間で継続した学習指導が行われている。
Kobe ポート・インテリジェンス・プロジェクト
一般的に総合的な学習の時間に当たるものである。学校創設以来、探求的な学習を「Kobe ポート・インテリジェンス・プロジェクト(略してKobeプロジェクト、またはKP)」と命名し、6年一貫カリキュラムの中心的な教育と位置づけている。「Kobe ポート・インテリジェンス・プロジェクト」という名前は、神戸港が世界的な貿易の拠点であることを鑑み、Kobeプロジェクトが世界で通用する知性を育むことを願って名付けられた。
基礎期では「神戸学」「奈良学」と言った地元のローカルな内容を中心にグループワークなどを用いた探求活動や、附属住吉中学校時代からの伝統である「聞き方・話し方訓練」が行われる。充実期では研修旅行と関連した内容を中心にグループで探求活動を行う他、発展期に行うより高度な課題研究の練習として、自分で定めたテーマで課題研究を行う。発展期では基礎期・充実期での探求活動を土台に、自分でテーマを定めて充実期より高度な探求活動を行う。
3年生終了時で4000字、4年生終了時で8000字、5年生終了時で18000字の論文の提出が求められる。特に、5年生終了時に書く18000字の論文は「卒業論文」と呼ばれ、優秀な論文を書いた生徒は6年生で神戸大学の施設で行われる発表会に参加する他、学会発表等に参加することもある。
2019年に、本校での課題研究指導のノウハウをまとめた本として、「探究の力を育む課題研究」(林創・神戸大学附属中等教育学校、共著)が出版された。
- ^ “BYOD | 神戸大学附属中等教育学校”. 2022年5月3日閲覧。
- ^ 各学校の概要 | 神戸大学附属学校部
- ^ a b “進路・進学実績 | 神戸大学附属中等教育学校”. www.edu.kobe-u.ac.jp. 2022年5月3日閲覧。
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