甲虫王者ムシキング〜ザックの冒険編〜
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/04 15:24 UTC 版)
登場人物
主人公
- ザック
- 今作の主人公で、世界を旅する財宝(トレジャー)ハンター。世界一の財宝ハンターになることを夢見て、エデンシア到達を目指す。一人称は「俺」で、カブト丸の父であるイッカクを「オッサン」と呼ぶ。年齢はおそらく10代前半であるが、その年齢にしては打算的且つ天邪鬼な性格で、頭の回転も早く、卓越した洞察力を持っており、それは経験の薄いムシバトルでも大いに発揮されている。また、挙動にツンデレ的要素も見え隠れしており、夢に向かって努力する相手を貶す者には容赦しない。カブト丸と出会って以降は彼のムシマスターとなる。「王者の証編」では本名がザック=コバーンであることが明かされており、父は優秀な冒険家として知られている「O・ヴァン=コバーン」だが、母親の死から父O・ヴァンを嫌悪し、幼少時の父との思い出は今も強く心に刻まれている。また、今でも父を許す理由を探し、心の中で葛藤している様子も窺える。
- カブト丸
- 今作のもう1人の主人公であるムシキングを目指す、ヒノデ村出身の侍甲虫で、ヒノデ村の頭領イッカクの息子であり、イッカクを「父上」と言う。父イッカクはヒノデ村を守ろうとするため、自身も勘当されてもなお故郷ヒノデ村を必死で守りたいと思っている。一人称は「拙者」で、口癖は「~でござる」である。種類はカブトムシで、ツノに×印の「印象」が刻まれている。熱血漢故に曲がったことは許さない性格で、他人事にも積極的に首を突っ込むが、ザックのフォローがない場合はほとんど返り討ちに遭ってしまう。また、好物はスイカで、ザックにごほうびとして振る舞われた時は涙を流して喜んだ。第一部「天樹編」では幼い頃にヒノデ村で家来となったヤイバと出会うも父親の「ムシキングになってもらいたくない」という気持ちでヤイバと対立していた。しかし、あることでヤイバと和解することにし、「一緒にムシキングになろう」と決意する。ムシカードに閉じ込められた状態で川を流れている所をザックに救われ、ザックと出会った以降はザックを「ザック殿」と呼ぶ。「王者の証編」ではヒノデ村へ帰郷した後からは戦闘・性格共に弱体化が進行している。ナゲわざを得意としており、超必殺わざはナゲわざの「トルネードスロー」。
仲間もしくはライバル
パーティー
- ヤイバ
- カブト丸の第一の家来で、無二の親友。一人称は「私」で、種類はノコギリタテヅノカブト。第一部「天樹編」では幼い頃にヒノデ村の頭領であるイッカクの勧めでヒノデ村でカブト丸と出会い、家来もしくは友達となる。その後はアリノスの迷宮で鎖につながれていた所をザックに救われるが、メッサーノにより暗黒化された影響で記憶喪失になっていた。その後、天樹に押し潰されて消滅したかと思われたが、天樹の頂でメッサーノに操られる形で再登場、カブト丸と戦わされたが、カブト丸の紋章の力の前に倒され、メッサーノから解放された。しかし、それがきっかけで本来の性格が浮き出始め、やや感情的で一言余計な「かませキャラ」としての地位を確立してしまう。超必殺わざはナゲわざの「サイドロックボム」だが、「王者の証編」からは一度も発動していない。
ライバル
- バラン
- 元【甲虫騎士団】所属のムシマスター。一人称は「私」。圧倒的な強さを持つことから巷では【処刑人】と呼ばれ、恐れられている。かつてはデカイヤのどこかに存在した小国「ロマ」の甲虫騎士団に所属していたが、主である女王の死と同僚の売国行為がトラウマ化したのか、他者との関わりを極力避けている傾向にある。港町でムシマスターに襲われていたザックを救い、ザックとの初対面時の印象はかなり悪かったが、船上での海賊達との戦い、アリノスの迷宮での戦いを経て、少しずつだが「ムシマスター」のザックを認めつつある。また、ザックをライバルと意識しながらも時にザックにささやかに救いの手を差し伸べるが、引き際を見極めており、天樹の頂での戦いには介入せず、バレット・カエデと共にバトルの行方を静かに見守った。パートナーはブルマイスターツヤクワガタの「ブルックス」。
- ブルックス
- バランに仕える甲虫。種類はブルマイスターツヤクワガタで、紳士的な性格である。わざカードの力に頼らずとも圧倒的な力を持つ。一人称は「私」。【技の紋章】の持ち主であることが物語後半に明かされた。超必殺わざはハサミわざ「クロスダイブ」。
- バレット
- ムシキングを目指し、天樹の最頂部付近に到達した際にザックと遭遇したムシマスター。一人称は「俺」。女性に優しく、色ボケ且つややスケベだが、色仕掛けには強かったり、どんなに美人が居ても女房以外には心を動かされないなど、意外なところで芯が強い。また、牧場を経営している。対人の喧嘩も強く、天樹の頂の城に巣食っていた暗黒ムシマスターをタコ殴りにした。「王者の証編」ではザック達と再会、共闘した際にはゼノン帝国の兵士相手にドロップキックをお見舞いしていた。その後、ゼノン帝国のドナテルロ達のヒノデ村強襲の際もザック達の下に駆けつけ、エデンシアでの戦いを見届けた。相棒はゴホンヅノカブトの「リボルバー」。
- リボルバー
- バレットの相棒。種類はゴホンヅノカブトで、喧嘩っ早い性格である。一人称は「俺」。女性に鼻の下を伸ばすバレットに時折呆れる様子を見せる。超必殺わざはダゲキわざ「ダンガン」。
- カエデ
- ムシキングを目指し、天樹の最頂部付近に到達した際にザックと遭遇したムシマスター。一人称は「私」。女性らしい一面も見せるが、「王者の証編」での再登場時はパートナーであるヒメカブト・「コダチ」も呆気にとられるほどのキレっぷりを発揮した。また、バレットと共に行動していることが多く、また作中の登場人物の中では唯一ザックを「くん」付けで呼ぶ。天樹の突風の間では「行方不明の兄を探しに来た」と言い、男性陣の同情を誘って仕掛けを突破した。
- コダチ
- カエデのパートナー。種類はヒメカブトで、温厚且つ素直な性格である。一人称は「ボク」。「王者の証編」ではMr.?の素顔に驚愕し、カエデの気迫にドン引きしていた。超必殺わざはダゲキわざ「ハヤテ」。
第2部で登場するキャラ
- チャン・G
- 「王者の証編」より登場した老甲虫で、カブト丸の父イッカクの師匠であり(実は本人は、弟子が2,3人以上もいる)、イッカクからは「チャン老師」と呼ばれている。故に当人はカブト丸達やヒノデ村のことについて詳しく知っており、更にはイッカクが敬語を用いる。一人称は「ワシ」で、口癖は「~じゃ」である。種類はムナコブクワガタである。「天樹編」の最後のところで登場し、圧倒的な強さでヤイバ、ブルックス、リボルバー、コダチを倒した。その後、皆にエデンシアのムシキング伝説を伝え、カブト丸一向と共に行動する。
- イーアル
- チャン・Gのムシマスターの赤ちゃん。孤児だったのをチャン・Gが親代わりとして育てており、まだ赤ちゃんのため、わざカードの指示を出すのはあくまでチャン・Gである。
主要キャラの親族
- イッカク(5巻3、6話)
- ヒノデ村の頭領であるカブト丸の父親で、チャン・Gの弟子の一人(当人は弟子という理由で、出会う時に名はチャン老師と言う)。とある出来事などで「ムシキングなんぞくだらない」と嫌って、実子はまだまだ弱者で、未熟者であるべきだと思っている。また、ムシキングなぞくだらないと軽視していることや息子は未熟者であるのだと見なすという理由などで、息子はムシキングとなってもらいたくないと思っており、更には息子のムシマスターのザックをも腰抜けだと見下しているが、第一部においては息子にヒノデ村に来た幼いヤイバのことを教え、家来とさせ(理由は家来となったヤイバに息子のことを更生させる為)、まだ幼い息子のことを親しんでいた父親らしいシーンなどもある。しかし、ヒノデ村や息子らのお守りとして用いた石碑はメッサーノの暗黒ムシマスターの集団のヒノデ村を攻めた時に奪われる。息子の出身地であるヒノデ村を一度も出たことはなく、決死で守ろうとしてはいるが、息子カブト丸がヒノデ村を立ち去って捨てたと思い、彼を勘当し、息子を激しく憎むこととなった。しかし、ザックや息子らを許すまでは息子の「ヒノデ村を守りたい」という気持ちや息子のパワーなどをなにもまだ知らないでおり、実際としては未熟な息子のことを少し気にしていた。息子らやチャン・Gとの対話後はザックらの持参する「ノヴァの日記」と技の石を手に入れるためにヒノデ村を攻めたゼノン帝国のドナテルロとしもべらと戦闘するも敗れる。しかし、ドナテルロらとの戦闘の途中でザックと息子のドナテルロらとの戦闘の乱入の際に「ただムシキングとなりたいだけではなく、ヒノデ村を守りたい」というずっと知らないでいた息子の気持ちをとうとう知り(戦闘の際は息子のツノのことも知ることとなる)、ドナテルロらの敗北でザックや息子らと少し和睦することにし、息子の気持ちを知ったことでザックや息子らを冒険に出すことを許した。
- O・ヴァン=コバーン(7巻2、3、6話)
- ザックの父親。とある理由などで息子と妻を見捨て、家を出る。しかし、実際は妻を元気にするために旅に出ており、最後はゼノン帝国のスクリューに倒された。
敵キャラクター
- ワルージェ
- 第2部で登場するキャラクターであるゼノン帝国参謀者で、ゼノン13世とエンペラーのしもべ。
- ゼノン13世
- 「王者の証」編で登場する登場人物であるゼノン帝国の皇帝で、エンペラーのパートナー。戦傷を隠すため、黄金の仮面を被っている。
- 元々は正々堂々と戦うことをモットーにしていたが、シャドウを失った悲しみにより「どんな汚い手段を使っても勝つ」という心情を持ち、独裁者になるに至った。
- エンペラー
- ワルージェとゼノン13世と共に第2部「王者の証」編で登場するヘルクレスオオカブトで、守りの紋章の所持者。大勢の甲虫に袋叩きにされるどころか、「力の石」で強化されたカブト丸のダンガンを食らってもまったく傷つかない防御力を誇る。また、卑怯なことを嫌う性格で、戦いの途中でゼノン兵がカブト丸とザックを取り押さえた時にはゼノン兵を吹き飛ばしている。超必殺技は「ヘルクレススパイラル」だが、元超必殺技の「ローリングドライバー」も披露している。
- ^ この2話の話はシリーズのファン層拡大のために作られた月刊コロコロコミック2004年9月号から2004年10月号まで掲載された読みきり版。
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