山本精一 概要

山本精一

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/30 13:34 UTC 版)

概要

世界的な評価を得ている大阪のオルタナティヴ・ロック・バンドボアダムスに中心メンバーとして1986年 - 2002年まで在籍。現在は、日本の人力トランスバンドのパイオニアROVO、Phewとのミニマル・パンクバンドMOSTムーンライダース岡田徹とのポップユニットya-to-iなど、多くのユニットで主に作曲、編曲を担当。

文筆家としても活動しており、様々なメディアへの評論、文芸雑誌等へのエッセイ小説の寄稿も行なっている。雑誌ギターマガジンに連載していたコラムをまとめた書籍がこれまでに3冊発行されている。また、大阪市浪速区のライブハウス「難波ベアーズ」の店長を1987年から現在まで務めており、関西インディーズシーンの重要人物である。アルケミーレコード非常階段のリーダーとして知られるJOJO広重には、「極めつけな変人」と称される。高校野球観戦、漫画、写真、絵画、骨董収集など多彩な趣味を持つ。近年では、ほぼすべてのアルバムのジャケット写真を自ら撮影している。また、定期的にアートギャラリーで画展を開催している。

音楽性

現在に至るまでアヴァン・ポップの最前衛の一人であるが、いわゆる「アバンギャルド」の範疇にいる音楽家ではない。フォーク、ノイズ、音響、パンク、トランス、実験音楽、即興といった様々なジャンルを横断したスタイルで音楽活動を行なうため、参加ユニットによりその音楽性もまったく異なる。楽器は主にギターパートを務め、想い出波止場、PARA、PSYCHEDELIC JET SETSなど自身がリーダーをつとめるユニットも多数存在する。また、羅針盤および山本精一&THE PLAYGROUNDではボーカルも兼任する。映画音楽を担当することもあり、『アドレナリンドライブ』、『殺し屋1』、『マインド・ゲーム』、『TOKYO LOOP』(オムニバス/2006年)などで知られる 。

経歴

  • 1986年 田畑満の後任として、山塚アイハナタラシ)率いるボアダムスに参加。
  • 1987年 難波ベアーズ店長就任。ボアダムス主催のライブイベントで想い出波止場結成。当初はフォーク・ロックを基調とした歌モノバンドであった。
  • 1988年 羅針盤結成。
  • 1993年 大友良英PhewらとNOVO TONO結成。
  • 1994年 山本プロデュースのスカムショー、「水道メガネ殺人事件」公演。松本亀吉豊田道倫などが出演。
  • 1995年 勝井祐二とともにROVOの原型となる太陽の塔を結成。
  • 1996年 ムーンライダーズの岡田徹、サロン・キティの伊藤俊二とya-to-iを結成。
  • 1997年 ラブクライの三沢洋紀とともにUmmo Recordsを設立。多数のインディーズ・ミュージシャンのCDをリリースする。
  • 1999年 リットーミュージックより初のエッセイ集「ギンガ」を出版。
  • 2000年 PhewとともにパンクバンドMOSTを結成。
  • 2001年 PARA結成。フジロックフェスティバルでボアダムスのライブに出演以降、山本はボアダムスのライブに出演していない。本人曰く「やめると言ったこともないし、やめたという気もない。EYEから電話がかかってこない」とのこと。
  • 2005年 チャイナ逝去により羅針盤解散。
  • 2009年 想い出波止場の全アルバム、羅針盤の初期アルバムがリイシュー。
  • 2010年 羅針盤解散以降初となる「うたもの」アルバム『PLAYGROUND』をリリース。

  1. ^ PARA - アーティスト情報 - P-VINE Inc.”. 2019年12月6日閲覧。






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