可変翼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/03 06:53 UTC 版)
斜め翼
これまでに実用化されたのは、両翼に後退角を付ける可変翼だが、他の形態の可変翼も研究されている。
構造を簡易化するために、斜め翼(オブリーク翼)を可変翼化した翼も研究された。実用化された可変翼機は左右対称に翼平面形を変化させるために、ピボットを2ヶ所有している。オブリーク翼ではピボットを1ヶ所にすることにより、機構を簡易化し、重量軽減を図った。この機構では、片方が後退翼のときに、もう片方が前進翼となり、左右非対称の形状となる。アメリカ航空宇宙局ドライデン飛行研究センターで無人実験機、さらに1979年有人実験機 AD-1 が作られ1982年にかけて79回の実験飛行が行われた。軍用実用機や商用機の例は(2017年現在で)まだない。AD-1 はバート・ルータン設計で、異型の航空機の多い彼の設計の中でも特に異色な部類に入るうちの一機である。
無人機ではノースロップ・グラマンは主翼を最大60度まで回転させるスイッチブレードの計画があった。
スペースプレーン
スペースプレーンは、状況によって速度、高度が大きく変化する。
翼は打ち上げの際は有害な空気抵抗の源となるため可能な限り小さく、地上に降り立つ際は速度を落とすため可能な限り大きくするのが望ましい。
この相反する条件を満たすのに可変翼は非常に有効である。
ソ連のスピラーリや、Energia II (Uragan)再利用可能ロケットブースターがその例で、現在研究が進むロシアの再利用可能ロケットも帰還時に翼を展開する構造をとっている。
採用航空機一覧
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- ミラージュG(試作のみ)
脚注
注釈
- ^ 操縦舵面や全遊動翼、またフラップやスポイラー等の、軽微な変形と特性の一時的な変化を目的としたものは含まない。
- ^ 主翼以外の例として、Tu-144 (航空機)のカナードがあるが、同機(の引き込み式カナード)について可変翼(機)とする言及はあまり見られない。
- ^ 例外として、ビーチクラフト スターシップがある。
出典
- ^ Tucker, Vance A. (1987). “Gliding Birds: The Effect of Variable Wing Span”. J. Exp. Biol. (Company of Biologists) 133: pp. 33-58 .
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