仮面ライダークウガ (キャラクター) 装甲機ゴウラム

仮面ライダークウガ (キャラクター)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/29 15:42 UTC 版)

装甲機ゴウラム

EPISODE15から登場。古代人が古代戦士クウガの支援用に超古代の科学力で開発した[19]、簡易的な人工知能による意思を持つ馬の鎧。超古代において「神の使い」とされていた甲虫を象った姿をしている[64]。霊石アマダムを心臓部に内蔵し、クウガの求めに応じて飛来する。最高時速500km/hで飛行可能で、単体でもクウガが脚に掴まった状態で飛行でき[注釈 14]、トライチェイサーやビートチェイサーに融合合体して強化する(その際、ゴウラムの力で融合合体しやすいように特殊金属の構造配列を変化させる)。九郎ヶ岳北遺跡から破片の状態で出土され、自身を運んでいた小林運輸の輸送トラックの運搬用コンテナや山梨県甲府市小渕沢町のスクラップ工場の赤いスクラップ車両のドア、東京都あきる野市のマンション屋上の給水塔と周囲にある様々な金属を取り込み完全体として再生した。「来たれ、甲虫をかたどりし馬の鎧となるしもべよ」という古代文字が刻まれている[65]。トライゴウラムアタック後は体組織を構成する鉄が一気にエネルギーとして放出され、エネルギーが無くなると無数の石の破片に戻ってしまい活動を停止するが、雄介が触れるとエネルギーがチャージされて組織全体が活性化する[66](ビートチェイサー2000のタンクはその配慮)。普段は科警研で保管され、時折リント語を発している。

クウガが憎しみの心でアルティメットフォームとなって理性を失って暴走すると、ゴウラムの力が悪用されないようゴウラムがそれを感じて自動的に砂となって崩れ落ちるようアマダムにその警告システムが組み込まれている[67]。雄介が憎しみの心を抱かずにアルティメットフォームに変身したので、グロンギ壊滅後にそのままの形で残っている。

  • ゴウラムが話すリント語はオダギリジョーが吹替えを担当している[68]
トライゴウラム
トライチェイサー2000とゴウラムが融合合体した鉄の馬とも呼ばれる装甲二輪車[69][19]。融合合体時に素体となるトライチェイサーも金属部分やバイクの排気量、ゴムやプラスチックの部分が変形し[注釈 15]、分離時には元に戻る。しかし、EPISODE15で初めてこの形態になった際は、ゴウラムが復活直後ということもあり、突然停止してしまい、メ・ギャリド・ギの運転するトラックのバックで押し潰されるが、馬の鎧の名に相応しく無傷だった。必殺技は最高時速400キロメートルもの全速力で敵に体当たりを放ち、ツノ先に封印エネルギーを集中させ、敵に体当たりを繰り出すトライゴウラムアタック
ベース車種はビートゴウラム・ライジングビートゴウラムとも同様。
  • 企画当初はトライゴウラム自体が超古代のメカとして提案され、トライゴウラムからゴウラムが分離するという物だったが、超古代にバイクはおかしいという文芸担当からの意見によってトライチェイサーとゴウラムが別々に登場することとなった[70]。デザイナーの野中はトライアル用のバイクがベースであったことから、デザイン的な制約があったと語っている[26]
ビートゴウラム
ビートチェイサー2000とゴウラムが融合合体した戦闘用マシン。ビートチェイサー2000自体がゴウラムとの融合合体を前提として開発されているため、トライゴウラムの約1.5倍の性能を有しており、融合合体にかかる時間も短縮されている。弱らせた怪人を人気のない場所に運ぶために使われることが多い。
ライジングビートゴウラム
ビートゴウラム本体がライジングエネルギーの影響で強化変形[28]した強化形態[71]。フロントカウルに封印エネルギー増強用、ゴウラムの後ろ足に当たる部分に加速用の金色の強化装甲が生成されている。ライジングパワーを使用しているため、活動時間は30秒となっている。
必殺技はライジングフォームの力を加え、威力が強化された体当たりを放ち、ライジングパワーを放出した大顎から封印エネルギーを流し込むライジングビートゴウラムアタック[注釈 16]。この形態になった後、科警研に帰還したゴウラムはアルティメットフォームの禁忌の力に近いライジングパワーを受けたためか、くすんだ色になった。
仮面ライダー図鑑ではライジングパワーの放出時に伴う強力な高電圧によって合体を前提したビートチェイサーであってもしばしば故障してしまう可能性が示唆されている[要文献特定詳細情報]

派生作品でのゴウラム

鉄騎
ジオラマ小説『S.I.C. HERO SAGA』の『MASKED RIDER KUUGA EDITION』に登場。ゴウラムがン・ダグバ・ゼバの乗る巨大な馬に合体した姿。
新ビートゴウラム
『小説 仮面ライダークウガ』に登場。ビートチェイサー3000と合体した姿。仮面ライダークウガ(雄介)が使用。

ゴウラムのスペック一覧

名称 全長 最大全幅 全高 最高時速
装甲機ゴウラム
  • 2,700 mm
  • 角の長さ:1,010 mm
  • 1,200 mm
  • (主翼を閉じた状態)
  • 500 km/h
  • (最高飛行速度)
トライゴウラム 3,200 mm 1,100 mm 1,200 mm 400 km/h
ビートゴウラム 570 km/h
ライジングビートゴウラム
  • 700 km/h
  • (瞬間最高速度)
鉄騎 3,300 mm 1,200 mm 1,900 mm

注釈

  1. ^ クウガの体内にある霊石と同名であるが、関連性については作中では言及されていない。
  2. ^ 『MASKED RIDER DECADE EDITION -オーズの世界-』での門矢士(仮面ライダーディケイド)によると、同作品に登場したクウガは小野寺ユウスケではなく五代雄介の方とされている。
  3. ^ テレビシリーズ『仮面ライダークウガ』第40話に名前のみ登場した城南大学の名物教授。
  4. ^ 厳密には胴体と腕部の装甲は銀色で、それらに紫の縁取りが施されている。
  5. ^ ライジングペガサスの場合はグローイングフォーム。
  6. ^ 元々は脚本の荒川がシナリオとして電気ショックを、雷の戦士として文芸チームが考えていたものであるといい、両者が結びついた形となったという[25]
  7. ^ 装着変身」のアルティメットフォームには黒を基調とした各ライジングフォームの専用武器が付属する。
  8. ^ しかし、ダグバがそれほど恐ろしい存在であるということなのか、結局は変身者の意志一つで変身が可能で、この諸刃の剣となる力は完全に封印されているわけではない。
  9. ^ S.H.Figuarts」や「COMPLETE SELECTION MODIFICATION」では「ダークアイズ」または「ダークアイ」と呼称されている[41][42]
  10. ^ 『ウィザード』特別編での変身者は劇中明かされていない。
  11. ^ スーパーライジングアルティメットのみ金色。
  12. ^ 榎田がアレグロを凌ぐ速さという意味で命名した[63]
  13. ^ このパラシュートは減速後、巻き込みを防止するために切り離す。
  14. ^ ただし、90キログラム以上あるクウガを運ぶ関係上、速度は250km/hまで落ちる。
  15. ^ しかし、この融合合体時の車体の変形が負担となり、トライチェイサーの金属疲労の原因となっていた。
  16. ^ 劇中では雄介が金のゴウラム合体ビートチェイサーボディアタックと呼称。
  17. ^ その時点で持っている技の数。
  18. ^ 当時、ユウスケを演じた村井良大はモモタロスに憑依されたユウスケが巨大プリンを食べるシーンで、メイク担当者に髪留めを1本取り忘れられていたことに気づいたが、プリンに手を付けていたことから撮り直せなかったため、その前後のシーンも髪留めを着けたままで撮影することになったという[75]
  19. ^ モモタロスが憑依した状態で変身。
  20. ^ クウガロックシードは、『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』にて昭和ライダーとの戦いに敗北したクウガが変化したものとして登場。
  21. ^ 冒険野郎クウガガシャットは、『仮面ライダーエグゼイド[裏技]仮面ライダーゲンム』に登場。
  22. ^ アナザークウガウォッチは、アナザークウガの力を宿したアナザーウォッチ。ティードが2000年の九郎ヶ岳遺跡の棺に埋葬されていたリントの戦士から生成した。
  23. ^ クウガライドウォッチは、クウガの力を宿したライドウォッチ。ゲイツが2000年の九郎ヶ岳遺跡の棺に埋葬されていたリントの戦士から生成した。
  24. ^ グランドジオウライドウォッチは、仮面ライダークウガから仮面ライダービルド(およびジオウ本人)までの19人(ジオウを含め20人)の平成仮面ライダーの力を宿したライドウォッチ。
  25. ^ a b ライオンバイスタンプは、ライオンの遺伝子の情報を保存したバイスタンプ。容器にあるライオンのゲノムレリーフの後部にはクウガの顔の意匠が彫られている。

出典

  1. ^ a b 超全集 最終巻 2001, p. 64, 「メモリー オブ 仮面ライダークウガ スタッフインタビュー デザイン 石森プロ」
  2. ^ a b テレビマガジン特別編集 2001, p. 112.
  3. ^ a b 超全集 上巻 2000, pp. 62–63, 高寺成紀東映プロデューサーに聞く!!.
  4. ^ 超全集 最終巻 2001, p. 65, 「メモリー オブ 仮面ライダークウガ スタッフインタビュー デザイン PLEX」
  5. ^ 超全集 上巻 2019, p. 24.
  6. ^ ネタバレ注意!本日公開「劇場版 仮面ライダージオウ」に意外なゲスト”. 映画ナタリー. 2019年7月30日閲覧。
  7. ^ 語ろう 2013, p. 229, INTERVIEW:6 髙寺成紀.
  8. ^ 超辞典 2011, p. 193.
  9. ^ a b c 完全超百科 2003, p. 80.
  10. ^ 超全集 上巻 2019, p. 36.
  11. ^ 超全集 上巻 2019, pp. 36–37.
  12. ^ a b 超全集 上巻 2019, p. 37.
  13. ^ a b 超全集 上巻 2019, p. 26.
  14. ^ 超全集 上巻 2019, p. 25.
  15. ^ 超全集 上巻 2019, p. 30.
  16. ^ 超辞典 2011, p. 192.
  17. ^ a b 超全集 上巻 2019, p. 32.
  18. ^ a b 完全超百科 2003, p. 81.
  19. ^ a b c d 平成完全超百科 2018, p. 9.
  20. ^ 超全集 上巻 2000, p. 32.
  21. ^ 空我 2001, p. 67.
  22. ^ 超全集 上巻 2019, p. 33.
  23. ^ a b 超全集 上巻 2019, p. 34.
  24. ^ a b c d e f 超全集 下巻 2019, p. 31.
  25. ^ a b c テレビマガジン特別編集 2001, p. 76.
  26. ^ a b c d フィギュア王278 2021, p. 60, 「『仮面ライダークウガ』20年目の真実」
  27. ^ 超辞典 2011, p. 775.
  28. ^ a b c 平成完全超百科 2018, p. 10.
  29. ^ a b c 超全集 下巻 2019, p. 35.
  30. ^ a b 完全超百科 2003, p. 82.
  31. ^ a b 超全集 下巻 2019, p. 37.
  32. ^ 超全集 下巻 2019, p. 39.
  33. ^ 超全集 最終巻 2019, pp. 28–29.
  34. ^ 超全集 最終巻 2019, p. 79.
  35. ^ 超全集 最終巻 2019, p. 23.
  36. ^ 超全集 最終巻 2019, p. 24.
  37. ^ a b c 『週刊 仮面ライダー オフィシャルデータファイル』124号、2010年8月17日、SERIES 10 FILE 11 SHEET 02、p. 5.
  38. ^ a b c 『週刊 仮面ライダー オフィシャルパーフェクトファイル』5号、2014年11月4日、SERIES 10 FILE 11 SHEET 02、p. 9.
  39. ^ 超全集 最終巻 2019, p. 77.
  40. ^ ン・ダグバ・ゼバ”. 仮面ライダークウガ 東映公式サイト. 2004年2月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月19日閲覧。
  41. ^ S.H.Figuarts 仮面ライダークウガアルティメットフォーム”. バンダイ・魂ウェブ. 2016年1月4日閲覧。
  42. ^ CSM変身ベルト・アークルEPISODE 5 変容 &DXアナザーウォッチセット予約受付中!”. ボーイズトイウェブ (2018年11月5日). 2018年12月31日閲覧。
  43. ^ ディケイド超全集 上巻 2019, p. 32.
  44. ^ a b c 仮面ライダー図鑑 クウガゴウラム”. 東映. 2020年3月16日閲覧。
  45. ^ 宇宙船YB 2010, p. 6
  46. ^ ディケイド超全集 下巻 2010, p. 69.
  47. ^ 平成完全超百科 2018, p. 51.
  48. ^ ディケイド特写 2019, p. 78.
  49. ^ ディケイド特写 2019, p. 48.
  50. ^ ディケイド特写 2019, p. 44.
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  60. ^ ディケイド超全集 上巻 2019, p. 37.
  61. ^ 平成完全超百科 2018, p. 8.
  62. ^ a b 超全集 上巻 2019, p. 52.
  63. ^ 超全集 下巻 2019, p. 54.
  64. ^ 超全集 上巻 2019, p. 53.
  65. ^ 超全集 上巻 2019, p. 40.
  66. ^ 超全集 上巻 2019, pp. 40–41.
  67. ^ 超全集 最終巻 2019, p. 76.
  68. ^ 2002年の東映チャンネルの番組[出典無効]
  69. ^ キャラクター大全平成編 2012, p. 14.
  70. ^ 超全集 最終巻 2001, p. 69.
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  72. ^ テレビマガジン特別編集 2001, p. 104.
  73. ^ 『平成ライダー20作記念! 「仮面ライダー」2000-2018全史』、2018年9月20日、別冊宝島編集部。ISBN978-4800288288、78-79頁より。
  74. ^ 『仮面ライダーディケイド特写写真集 カメンライド』ホビージャパン〈DETAIL OF HEROES〉、2010年3月、54頁。ISBN 978-4-7986-0018-5 
  75. ^ 『仮面ライダーディケイド』俳優陣が放送終了以来初の集結! コスプレにオーロラ設定、"お祭り"作品の撮影秘話明かす - マイナビニュース
  76. ^ ディケイド公式読本 2009, p. 30.
  77. ^ 「特製袋とじ 今さら聞けない!? 平成仮面ライダーの疑問」『THE 仮面ライダー SUMMER』小学館スペシャル9月号増刊、2013年8月3日、85-100頁。
  78. ^ テレビマガジン特別編集 2002, p. 76, 「アギト成立への道」
  79. ^ 超全集 2014, p. 96.
  80. ^ F王224 2016, p. 57.
  81. ^ a b c d e f g パンフレット 2018.
  82. ^ ディケイド公式読本 2009, p. 171.
  83. ^ パンフレット 2012, 「仮面ライダー×スーパー戦隊 プロデューサー大戦」.
  84. ^ a b c jumpeishiokawaのツイート(1076789132628643840)
  85. ^ 伊藤教人”. 劇団BRATS Official Web Site. 2022年10月4日閲覧。
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  87. ^ 超全集 最終巻 2001, p. 67.
  88. ^ 平成仮面ライダーぴあ 2019, p. 34.

出典(リンク)






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