ラスタファリ運動 言語

ラスタファリ運動

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/03 05:06 UTC 版)

言語

ラスタファリを信仰する人々は実際には母国語(ジャマイカにおいては英語)を主に使用するが、それ以外にアムハラ語を学ぶ。これはハイレ・セラシエ1世が使っていた言葉であり、信者が自らをエチオピア人であることを認識するために学習する。また、アムハラ語以外の言語はすべて植民地の言語であると考えている。そのため、ポジティブな信念を反映させるためにいくつかのネガティブな言語を変えたりして話している。

例としては以下の通り。

  • "me"や"you"、"we"といった人称代名詞を"I and I"と言い換える。
  • 特にI(アイ)は重要な単語で、"Ras tafari"を"Rasta-far-I"(ラスタファーライ)、"Selassie"を"Selassi-I"(セラシアイ)と発音する。
  • "Ital"(アイタル)という言葉は、英語のVitalから派生した造語。"Irie"(アイリー)は、あいさつの時や肯定の時に使われる造語。
  • "understand" を "overstand"と言い換える。"under-"という部分を嫌ったため。
  • "dedication" は "livication"と言い換える。"dedi-"が"dead"(死)を連想させるため。
  • "oppression"(圧迫の意味)は、より権力者の力を強調するために"downpression"と言い換える。
  • "Zion"(ザイオン)は通常はシオンの意味だが、ラスタにとっては「天国」または「エチオピア」のことを意味する。
  • "Babylon"(バビロン)は、西洋の文明社会を意味する。

異性愛主義

ラスタファリ運動では以下のような聖書の記述をもとに同性愛などの「性的逸脱」を不自然な行為であるとし、異性愛を尊重している。

  • レビ記18-22
    女と寝るように男と寝る者は両者共にいとうべきことをしたのであり、必ず死刑に処せられる。彼らの行為は忌むべきものである。

記念日

  • 1月7日 エチオピアン・クリスマス
    ハイレ・セラシエ1世の誕生日
  • 2月6日 ボブ・マーリー誕生日
  • 4月21日ごろ グラウンデーション
    皇帝ジャマイカ訪問(1966年4月25日)を記念した日
  • 8月1日 奴隷解放日
  • 8月17日 マーカス・ガーベイ誕生日
  • 11月2日 皇帝戴冠式

  1. ^ 正統とされるものはないが、エチオピア正教会の儀礼を取り入れた「ラスタファリアン・メルキゼデク正教会」など個々の団体は存在する。
  2. ^ バレット 1996, pp. 379–380.
  3. ^ a b c バレット 1996, pp. 115–126.
  4. ^ バレット 1996, pp. 372–375.
  5. ^ バレット 1996, pp. 17–18.
  6. ^ エチオピア、「約束の地」で身分証給付=ラスタファリ運動家に






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