トーマス・ヒル・グリーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/24 22:51 UTC 版)
参考文献
- 河合栄治郎『トーマス・ヒル・グリーンの思想体系』河合栄治郎全集第1巻、第2巻、社会思想社、1968年
- 行安茂『グリーンの倫理学』明玄書房、1968年
- 行安茂『トマス・ヒル・グリーン研究』理想社、1974年
- 行安茂、藤原保信編『T・H・グリーン研究』イギリス思想研究叢書、御茶の水書房、1982年
- 萬田悦生『近代イギリスの政治思想研究――T・H・グリーンを中心にして』慶応通信、1986年
- 行安茂『近代日本の思想家とイギリス理想主義』北樹出版、2007年
- 行安茂編『イギリス理想主義の展開と河合栄治郎』世界思想社、2014年
関連項目
- 理想主義 (アイディアリズム)
- 人格主義、 教養主義
- イギリス理想主義(イギリス新カント学派)
- イギリス自由主義、 イギリス自由党
- ブラッドリー、 ボザンケ
外部リンク
- ^ グリーンは経験論の全面批判をしたのではなく、経験論の豊かな内容の中から、理性と欲求、理性と感覚との調和において、建設的に吸収発展させることを意図していた。
- ^ グリーンはカント主義者なのか、ヘーゲル主義者なのかに関しては論争がある。河合栄治郎はカント主義者として理解し、その他の研究家はヘーゲル主義として見なしている。河合の見解では、カントは人格主義を説くが、ヘーゲルは説かず、グリーンは人格主義者なので、グリーンはカント主義者であるとする。河合栄治郎『学生に与う』日本評論社、1940年参照。対するヘーゲル主義者と見なす研究家は、グリーンの神を前提とした思想をその証拠だとする。注2参照。
- ^ 神なしグリーンの解釈代表者は河合栄治郎であり、神ありグリーンの解釈代表者は矢内原忠雄、行安茂であり、この二人によって河合は批判された。この問題は研究する側が思想家として発展していくために必要なものだけを研究すればよいのか、あくまで対象者に添ってすべてを余すことなく研究すべきか、の問題でもある。しかし、ある思想家を研究して描かれる思想家像は研究者によってすべて異なっている現状を考えれば、にわかに答えの出しにくい問題ではある。河合栄治郎『トーマス・ヒル・グリーンの思想体系』日本評論社、1930年。矢内原忠雄「自由と自由主義」『矢内原忠雄全集』第16巻、岩波書店、1964年、180-198頁。行安茂『近代日本の思想家とイギリス理想主義』北樹出版、2007年、144-208頁。その対立状況については、青木育志『河合栄治郎の社会思想体系』春風社、2011年、52-53頁。
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