トゥームレイダー
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シリーズの変遷
1996年から1作目~3作目までは高い評価と売上を博し、アドベンチャーゲームとして高い評価を得た。
長年、大ヒットを記録し続けたトゥームレイダーだったが、1作目から5作目までのゲームシステムがほぼ同一のため、「マンネリ気味」などと言われるようになる。そのため6作目にあたる『トゥームレイダー 美しき逃亡者』で新しいストーリー展開を組み込み、この作品を起点として数作品にまたがるひとつの物語を作ろうと計画。低迷気味だった人気を再燃させようとする。
しかし、思うように開発が進まず、発売日の延期を余儀なくされるなどのトラブルが発生。ようやく発売されたが、ゲームの操作性が非常に悪く、中途半端なままで世に出されたため、世界的に酷評を受けてしまう。これ以降、トゥームレイダーはしばらく日の目を見ることがなくなる。『トゥームレイダー 美しき逃亡者』の後にSCEEが開発したアドベンチャーゲーム『Primal(SAINTS 聖なる魔物)』で、主人公ジェンが墓地で "R.I.P. Laura Cruft 2003(ラウラ・クラフト 安らかに眠る 2003年)"と刻まれた墓を壊すシーンがあるが、これはララ・クロフトの墓の事で、2003年に発売された『美しき逃亡者』の低迷をパロディ化したものである。
一時は、存続危機にまで陥ったトゥームレイダーシリーズだったが、脱却を図るために再構成を練ることになった。その結果『美しき逃亡者』のストーリー自体を封印し、2006年に新たな展開として『トゥームレイダー レジェンド』を発売。トゥームレイダーの生みの親でもあるトビー・ガードを再び製作チームに招き、ゲームシステムを一新した。難易度を下げることで、一般ユーザーからも支持を得ることに成功。欧米で高い売り上げを誇り、世界で450万本の大ヒットを記録する[6]。
2007年にはトゥームレイダー生誕10周年を記念し、1作目の『トゥームレイダース』を『トゥームレイダー アニバーサリー』の名でフルリメイクし、日本では2008年3月27日に一般家庭用ゲーム機で発売された。
2008年には、『トゥームレイダー アンダーワールド』が発売され、世界で200万本超えの売り上げを記録している。
2013年にはサブタイトルを付けずにリブートした「トゥームレイダー」が発売され、映像クオリティーも大きく向上した結果、世界で1,100万本を超えるシリーズ最大の売り上げとなっている[7]。
2024年に初期3部作をリマスターした『Tomb Raider I-III Remastered』がXboxとsteamで発売された。ゲームシステムや操作方法を改善し、日本語吹き替えはオリジナル版のものが使用されている。海外ではPS5、PS4、Switchでも発売された。
今後のシリーズ展開としては、シリーズ完全新作をCrystal Dynamicsが開発中。Amazon Gamesから発売予定であることが発表されている。また、ネットフリックスでのアニメ作品「Tomb Raider: The Legend of Lara Croft」が2024年配信に向けて制作中。
- ^ “完全新作RPG『ディープインサニティ アサイラム』本日10月14日正式リリース開始! 事前登録者数35万人達成記念で“ガチャ証35枚”配布決定”. ファミ通.com. 2023年2月22日閲覧。
- ^ “特定子会社等の異動を伴う株式譲渡契約締結のお知らせ (当社グループの海外スタジオ及び一部IPの売却)”. 株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス. 2023年2月23日閲覧。
- ^ スクエニ、「トゥームレイダー」など手放す 北米の開発スタジオとゲームIP売却 約390億円でITmedia 2022年5月2日
- ^ https://www.lexico.com/definition/tomb_raider[リンク切れ]
- ^ “ララ・クロフト,「最も成功したゲームヒロイン」としてギネスに”. 4Gamer.net (2006年4月10日). 2023年2月22日閲覧。
- ^ 20090330 Press Release E 02 - ウェイバックマシン(2016年5月24日アーカイブ分)(英語)
- ^ “East meets West:グローバル帝国に成長するスクウェア・エニックス,松田洋祐社長インタビュー”. GamesIndustry.biz Japan Edition. 2023年2月22日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “【特別連載】「History of TOMB RAIDER」第6回 ララ・クロフトのプロフィール”. Gamer. 2023年2月22日閲覧。
- ^ 作品や書籍によって生年設定は異なっている。
- ^ “人気シリーズが完全復活! 最高級のグラフィックスも魅力 - 『トゥームレイダー:アンダーワールド』 (1)”. マイナビニュース (2009年5月18日). 2023年2月22日閲覧。
- ^ a b 時系列では「クロニクル」→初代「トゥームレイダース」の順。
- ^ PlaStationMagazine No.14. 株式会社徳間書店. (1997年7月25日). p. 102
- ^ a b 『PlayStation Magazine no.23』徳間書店、1996年12月13日、74,75,頁。
- ^ 電撃PlayStation Vol.38. メディアワークス. (1997年1月31日)
- ^ Tomb Raider II - MobyGames (英語)
- ^ a b c 。『トゥームレイダー』シリーズ年表
- ^ a b c トゥームレイダー2 ― ゲームソフトインプレッション
- ^ 電撃PlayStation Vol.62. 主婦の友社. (1997年12月26日). p. 39
- ^ 電撃プレイステーション Vol.143 合併号. メディアワークス. (2000年5月12・26日). pp. 20,21,
- ^ a b c 『電撃PlayStation Vol.177』メディアワークス、2001年5月11日25日、164,165,頁。
- ^ a b c 『ファミ通 No.768』エンターブレイン、2003年9月5日、160,161,162,頁。
- ^ トゥームレイダー 美しき逃亡者 公式ガイドブック. 株式会社エンターブレイン. (2003年12月18日). pp. 6,7,8,9,
- ^ a b Kurosawa, Yuki (2021年1月12日). “『トゥームレイダー』幻のPSP向け作品が発掘され配信中。オリジナル開発チームが手がけた悲劇の初代リメイク”. AUTOMATON. 2023年5月23日閲覧。
- ^ Tomb Raider Anniversary Edition (Cancelled) [PSP - PS2 - PC] - Unseen 64
- ^ 『トゥームレイダー』新作が発表 「若き日のララ・クロフトがサバイバーとなる!」、ファミ通.com、2010年12月7日
- ^ “Third Tomb Raider film?” (英語). Eurogamer.net. (2006年8月16日) 2023年5月13日閲覧。
- ^ Brown, Lee (2020年9月4日). “Whatever Happened To Angelina Jolie's 'Tomb Raider 3'?” (英語). TheThings. 2023年5月13日閲覧。
- ^ “映画版「トゥームレイダー」がリブート : 映画ニュース”. 映画.com. 2023年2月22日閲覧。
固有名詞の分類
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