グラクソ・スミスクライン 不正

グラクソ・スミスクライン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/04 06:02 UTC 版)

不正

2012年アメリカ、副作用隠蔽など

2012年、アメリカ合衆国でグラクソ・スミスクラインが30億米ドルの罰金を支払うことになったのは、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)のパキシル(パロキセチン)の小児での有効性を示さず、自殺行動のリスク増加にかかわらず、子供や青年への適応外用途をうたったことや、糖尿病治療薬のアバンディアの鬱血性心不全などの危険性について、臨床データを提出するのが遅れたため、6年間アメリカ食品医薬品局の警告表示が不足していたこと、抗うつ薬ウェルブトリンや抗てんかん薬ラミクタールを、適応外用途で病気喧伝したことが理由である[13]。これにより、アメリカ合衆国司法省における罰金最高額の記録を塗り替えた[14]

2013年日本、利益相反

子宮頸がんワクチン(ヒトパピローマウイルスワクチン)に関して、日本での定期接種の推進のための報告書などにも使われた研究は、利益相反行為とGSKの所属を隠蔽し、発表された論文であった[15]

中国ほか5か国、賄賂

2013年に、中華人民共和国での贈賄事件を皮切りに、ポーランド、イラク、ヨルダン、レバノン、シリアでも疑惑が起こり、シリアでは法律に違反して医師や薬剤師、政府高官に対して、現金や講演料、接待といった形で贈賄を行い、2014年5月にもイギリスの重大不正捜査局(SFO)による刑事捜査や、アメリカ合衆国司法省連邦海外腐敗行為防止法に違反する疑いで調査を開始している[16]

2014年中国、賄賂罪

グラクソ・スミスクラインの中国法人は、2014年9月、贈賄罪によって30億元(約530億円)の罰金が言い渡された。同社幹部5人には、執行猶予付きの2年〜3年の懲役刑が言い渡され、うち1人は国外退去となった。


  1. ^ GlaxoSmithKline>Investors>Annual reports>Annual Report 2011>138Page>Consolidated balance sheet>Shareholders equity
  2. ^ GlaxoSmithKline>Investors>Annual reports>Annual Report 2011>136Page>Consolidated income statement>Turnover
  3. ^ GlaxoSmithKline>Investors>Annual reports>Annual Report 2011>136Page>Consolidated income statement>Operating profit
  4. ^ GlaxoSmithKline>Investors>Annual reports>Annual Report 2011>136Page>Consolidated income statement>Profit after taxation for the year
  5. ^ GlaxoSmithKline>Investors>Annual reports>Annual Report 2011>138Page>Consolidated balance sheet>Net assets
  6. ^ GlaxoSmithKline>Investors>Annual reports>Annual Report 2011>138Page>Consolidated balance sheet>Total assets
  7. ^ GlaxoSmithKline>Investors>Annual reports>Annual Report 2011>234Page>Shareholder information>Number of employees
  8. ^ “サントリーBF:英グラクソの飲料ブランド「ルコゼード」「ライビーナ」事業を2106億円で譲受”. (2013年9月9日). http://www.zaikei.co.jp/article/20130909/150438.html 2014年5月17日閲覧。 
  9. ^ グラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン株式会社について”. グラクソ・スミスクライン株式会社 (2022年7月19日). 2022年9月16日閲覧。
  10. ^ グラクソ・スミスクライン株式会社 今市工場”. 栃木県産業労働観光部産業政策課企業立地班. 2022年2月28日閲覧。
  11. ^ ぜんそく - 福岡病院
  12. ^ グラクソ・スミスクライン 特定フロン使用の「ベコタイド」の販売を中止─地球環境保全への取り組み─ - GSKプレスリリース(2004年3月5日)。2004年8月14日時点のアーカイブ
  13. ^ USDOJ: GlaxoSmithKline to Plead Guilty and Pay $3 Billion to Resolve Fraud Allegations and Failure to Report Safety Data”. Justice.gov (2012年7月2日). 2013年2月23日閲覧。
  14. ^ Maia Szalavitz Sept (2012年9月17日). “Top 10 Drug Company Settlements”. TIME.com. http://healthland.time.com/2012/09/17/pharma-behaving-badly-top-10-drug-company-settlements/ 2013年2月23日閲覧。 
  15. ^ “製薬会社社員、所属示さず論文 子宮頸がんワクチン紹介”. 日本経済新聞. (2013年12月11日). http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG11046_R11C13A2CR8000/ 2014年8月17日閲覧。 
  16. ^ “英グラクソ、シリアでの贈賄で告発受ける”. ロイター. (2014年7月25日). http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL4N0Q00GO20140725 2014年9月30日閲覧。 
  17. ^ AKB48のメンバーを起用したウェブキャンペーン「ブリーズライト(R)でいい夢見よう」実施中!”. Digital PR Platform (2015年11月5日). 2024年3月28日閲覧。






固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「グラクソ・スミスクライン」の関連用語

グラクソ・スミスクラインのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



グラクソ・スミスクラインのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのグラクソ・スミスクライン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS