八橋油田
読み方: やばせゆでん
【英】: yabase oilfield
【英】: yabase oilfield
秋田市西部の JR 秋田駅西方約 3km(海岸との中間)に位置する日本で最大規模の油田。 生産量の減退が進み、枯渇に向かっている。1933 年に日本鉱業(株)によって発見され小規模な生産が行われていたが、太平洋戦争時に帝国石油(株)の管轄となって本格的に開発された。 地質区としては、秋田盆地(背弧盆地)に属し、集油形態は南北性の軸をもつ比較的急傾斜の背斜構造、集油面積は約 7km2 。産油層は第三紀中新世~鮮新世の女川層、船川層、天徳寺層(桂根層)の砂岩、凝灰岩、凝灰質砂岩(多層)で、深さは 350 ~ 1,750m 。究極可採埋蔵量は公表されたことはないが、油田が枯渇に近づいていることから、累計生産量によって近似される。原油性状は、比重 27.0 ~ 37.2°API、イオウ分 0.3 %。 産油量は、1959 年の 294,326kL( 806kL/日、5,072 バレル/日)をピークとして減退し、2002 年は 43kL/日( 270 バレル/日)、同年末における累計生産量は 564 万 kL(約 3,553 万バレル)であった。この累計生産量は、原油のみの数値としては、わが国最大である。 主文献『油田の歩み』(1976)、『秋田の油田』(1983)、『世界の大油田』(1984)、『石油地質・探鉱用語集』(1989)、『石油・天然ガス資源の未来を拓く』(2004) (齊藤 隆、2006 年 8 月) |
- yabase oilfieldのページへのリンク