Windowsの動作要件としての1ギガヘルツ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 07:57 UTC 版)
「ギガヘルツ」の記事における「Windowsの動作要件としての1ギガヘルツ」の解説
クライアント向けWindowsの動作要件としても「1 GHz以上のプロセッサ」という条件が常態化している。2006年に登場したWindows Vistaは2種類の動作要件を用いており、基本的な動作のみ保証する「Windows Vista Capable」では800MHz以上のプロセッサとされたが、全ての機能を保証する「Windows Vista Premium Ready」で定義された「1 GHz以上」が実質的な最低ラインとなった。実際、Vistaよりも軽快と言われるWindows 7 - 10ですら、「1 GHz以上のプロセッサ」が最低動作要件となっている。Windows 11では2コア以上という条件が付いたものの、1 GHz以上というCPUクロックは据え置かれた。2011年にVistaのOEM販売が終了して以降は、現行で一般販売されているPC向けのWindowsがいずれも1ギガヘルツ以上で動作するプロセッサを動作要件とするようになってしまい、1 GHzに満たないプロセッサは一般的なWindows用途のPC向け製品としては姿を消したかに見えた。むろんWindowsでない小型タブレット端末の一部や、FreeDOSなどの特殊用途PCなどでは 1 GHzに満たないプロセッサも存在した。 ところが2014年ごろになると前述のようにTurbo Boost時のみ高いクロックを出すことで定格クロックを 1 GHz未満に抑えたプロセッサも普通にWindows PCに採用されるようになっており、例えばモバイル(パッド型)やNUC向けのWindows PCで採用されている省電力プロセッサ「Core M-5Y10」は、定格クロックが800MHzしかない。こうしたCPUが開発されている理由として、低クロックであっても技術の進歩により以前の(1 GHz以上の)CPUよりも高い性能を実現したことが挙げられており、現実問題として「Windowsの動作要件としての 1 GHz」はそれほど厳密なものではなく、大まかな目安であることが分かる。実際のところWindowsの動作要件はアプリケーションの互換性に配慮したものであり、特にMicrosoft Officeなどにおける最小システム要件に合わせたものである。
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