TPモニタ
読み方:ティーピーモニタ
TPモニタとは、オンライン上でのトランザクション処理(OLTP)を制御するソフトウェアのことで、一連の処理をひとつのトランザクションとして扱い、データに一貫性を持たせる仕組みである。
TPモニタはホストコンピュータに搭載され、遠隔地に設置された端末からデータを受け取った際には予め定められた処理を行い、その結果を再び端末に送り返す。この際、ホストと端末でともに処理が成功すれば、その処理をコミット(確定)し、いずれか一方が失敗すればデータは処理前の状態から変更されない。
たとえば銀行ATMから出金する際、ホストコンピュータが処理を成功させてもATM端末が現金の払い出しに失敗した場合は、一連の処理が失敗したとみなされ、口座残高に変動はない。このように、ひとまとまりのトランザクションが全て成功した場合した場合のみ処理を確定させ、どこかひとつでも失敗すると処理全体を失敗とすることで、データの一貫性を高める仕組みとなっている。
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トランザクションモニター
TPモニタ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/12 02:29 UTC 版)
「IBMメインフレーム用オペレーティングシステムの歴史」の記事における「TPモニタ」の解説
System/360のハードウェアとOSは実行に何時間もかかる可能性がある極端なバッチジョブを処理できるように設計されている。そのため各件の処理時間が30秒から数分程度の処理を1日に数千件こなすトランザクション処理には適していなかった。IBMは1968年にトランザクションを処理するためにIMSをリリースし、1969年にはIBMグループの従業員がとある顧客のために開発した、よりシンプルなトランザクション処理システムであるCICSをリリースした。IMSはOS/360とその後継OSでしか利用できなかったが、CICSはDOS/360とその後継OSでも利用できた。この種の製品は長年に渡り「TP(テレプロセッシング)モニタ」と呼ばれていた。厳密に言えば、TPモニタはOSの構成要素ではなく、アプリケーションを管理するためのアプリケーションに過ぎなかった。1970年代と1980年代には複数のサードパーティ (Taskmaster、Shadow、Intercommなど)がTPモニタをリリースしてCICSと競合したが、IBMは継続的にCICSを改善してゆき、ほとんどの顧客がIBMの純正品を使うようになった。
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