T細胞におけるシグナル伝達
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/22 22:41 UTC 版)
「スーパー抗原」の記事における「T細胞におけるシグナル伝達」の解説
MHC分子とTCRがスーパー抗原により架橋されるとT細胞の増殖やサイトカインの産生を導くようなシグナル経路が誘導される。しかしここでの活性化では、T細胞はZap-70を低いレベルでしか発現しておらず、通常のT細胞の活性化回路が弱められているとされる。想定されているところによると、チロシンキナーゼによりLckよりもFynが活性化され、それにより順応的にアネルギーが誘導されるという。プロテインキナーゼCとチロシンキナーゼの両方の経路が活性化されるので、炎症性サイトカインの産生が亢進される。この本来からはずれたシグナル伝達は、カルシウム/カルシニューリン経路とRas/MAPキナーゼ経路を多少弱めるが、集中的な炎症反応を誘導する。
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