T細胞の共刺激
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/05 04:20 UTC 版)
T細胞が完全に活性化するためには、2つのシグナルが必要である。抗原に特異的な第1のシグナルは、抗原提示細胞(APC)の膜上のペプチド-MHC分子と相互作用するT細胞受容体(TCR)を介して提供される。第2のシグナルである共刺激性シグナルは、抗原非特異的であり、APCの膜上に発現する共刺激分子とT細胞との相互作用によって提供される。 T細胞によって発現される共刺激分子の中で最も特徴的な共刺激分子の一つがCD28(英語版)で、これはAPCの膜上のCD80(英語版)(B7.1)およびCD86(英語版)(B7.2)と相互作用する。T細胞によって発現されるもう一つの共刺激受容体はICOS(英語版)(Inducible Costimulator、誘導性共刺激因子)で、これはICOS-Lと相互作用する。 T細胞の共刺激は、T細胞の増殖、分化、生存に必要である。共刺激のないT細胞の活性化は、T細胞アネルギー、T細胞の削除、または免疫寛容の発達につながる可能性がある。
※この「T細胞の共刺激」の解説は、「共刺激」の解説の一部です。
「T細胞の共刺激」を含む「共刺激」の記事については、「共刺激」の概要を参照ください。
- T細胞の共刺激のページへのリンク