みくり (実栗)
●わが国の各地をはじめ、アジアに広く分布しています。池沼の浅い水中に生え、高さは70~100センチになります。水底の地下茎から、3稜形の葉を直立してだします。6月から8月ごろ、花茎を伸ばして分枝し、上部に雄花序と下部に雌花序をつけます。名前は、果実を「くり(栗)」に見立てたもの。
●ミクリ科ミクリ属の多年草で、学名は Sparganium erectum。英名は Bur reed。
ミクリ: | 実栗 玉実栗 |
ミクリ
ミクリ | ||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ミクリ(Sparganium erectum) | ||||||||||||||||||||||||
保全状況評価 | ||||||||||||||||||||||||
準絶滅危惧(環境省レッドリスト) | ||||||||||||||||||||||||
分類(APG IV) | ||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||
学名 | ||||||||||||||||||||||||
Sparganium erectum L., 1753 | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
ミクリ(実栗) |
ミクリ(実栗、三稜草、Sparganium erectum)は単子葉植物ガマ科(APG II以前ではミクリ科)ミクリ属の植物。ヤガラという別名で呼ばれることもある[2]。
分布
北半球の各地域とオーストラリアの湖沼、河川などに広く分布[3]。日本でも全国に分布するが、数は減少している。
形態、生態
多年生の抽水植物。地下茎を伸ばして株を増やし、そこから茎を直立させる。葉は線形で、草高は最大2mになる[3]。
花期は6-9月、棘のある球状の頭状花序を形成する。花には雄性花と雌性花があり、枝分かれした花序にそれぞれ数個ずつ形成する。その花序の様子が栗のイガに似るため、ミクリ(実栗)の名がある。果実を形成する頃には、花序の直径は2-3cmになる[3]。
利用
観賞用の水草として利用されることがある。
脚注
- ^ "Sparganium erectum". Natural Resources Conservation Service PLANTS Database. USDA. 2022年6月15日閲覧。
- ^ 大滝末男、石戸忠『日本水生植物図鑑』北隆館、1980年。 p.253
- ^ a b c 角野康郎『日本水草図鑑』文一総合出版、1994年。 p.77
- Sparganium erectumのページへのリンク