SCシリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/08/02 14:59 UTC 版)
最初のGS対応音源は、1991年にローランド社が発売したMIDI音源SC-55である。PCM音源による317種類の音色、16チャンネル(同時使用可能な音色数のこと。またこのうち最大2つをドラム音色に設定可能)、最大同時発音数24音というスペックと、69,800円という低廉価格は、当時としては画期的なものであった。またそれ以前にローランドから発売されていたDTM用音源のCM-64、MT-32と互換性があったことも手伝い、爆発的な人気を博した。SC-55で再生できることは、GS規格に準拠することと同義となり、この後GSは、ローランド社独自の規格であるにもかかわらず、汎用のGMを押しのけ、DTM用音源の規格としてスタンダードなものとなった。ライバル企業であるヤマハですら、自社の製品に隠しモード(TG300-Bモード)で互換性を持たせたほどである。さらに後のMU2000/1000 Extended EditionではGSに正式対応した。 SC-55mkIIは、SC-55にシリアルポートをつけ、最大同時発音数の増加(24→28)及び音色種類の増加(317→354)を行い、GMに正式対応させた音源である。GS、GMの事実上の標準音源として普及した。 SC-88は、パート数を32チャンネルに拡張し、最大同時発音数を64に増加させた音源である。SC-88から、音色数拡張のためにSC-88 Mapが導入された。SC-88VLはSC-88の廉価版である。 その後、パートごとに音色を変化できるインサーションエフェクトを備え、1000以上の音色を内蔵したSC-88Pro、最大同時発音数を128にしUSBにも対応したSC-8850と、時代の流れに沿って上位機種が発表されることになる。
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