IBM Advanced BASIC
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/30 02:17 UTC 版)
「IBM BASIC」の記事における「IBM Advanced BASIC」の解説
IBM Advanced BASIC (BASICA.COM) も初代IBM PC DOSに搭載されており、Cassette BASICのROM常駐コードを必要とした。これは、ディスクファイルへのアクセス、ディスクへのプログラムの保存、PC内蔵スピーカーを使ったモノラルサウンド、ピクセルの設定や消去、線や円の描画、色の設定などを行うグラフィックス機能、通信やジョイスティックの押下などのイベント処理などの機能を追加したものである。BASICAは、IBM以外のコンピュータ (いわゆる「100%互換機」であっても) やそれ以降のIBMモデルでは、必要とされるROM BASICがないため動作しない。 BASICAのバージョンはそれぞれのDOSと同じで、v1.00から始まりv3.30で終わった。BASICAの初期のバージョンはサブディレクトリをサポートしておらず、いくつかのグラフィックコマンドの機能が若干異なっていた。例として、LINE文を使用して画面外に続く線を描画した場合、BASIC 1.xはそれらの線を最も近い隣接する線と交差させるだけであるが、BASIC 2.x以降では、それらの線は画面外に出てしまい、交差されない。BASIC 1.xのPAINTコマンドは、指定された座標から塗りつぶしを開始し、上下方向に交互に外側に展開するのに対し、BASIC 2.xでは開始座標より下のすべてを塗りつぶし、終了後にその上のすべてを塗りつぶす。BASIC 1.xのPAINTコマンドはまた、システムスタックをストレージに使用しており、複雑な領域を塗りつぶすときにOVERFLOWエラーが発生する可能性がある。これを解決するために、CLEAR文を使用してBASICのスタックを拡張することができる (128 バイトがデフォルトサイズ)。BASIC 2.xはペイント時にスタックを使用しないので、この問題は起こらない。 Compaq BASIC 1.13はPC用の最初のスタンドアロンBASIC (Cassette BASICの実行を必要としない) であり、IBM BASICA 1.00と1.10以外のBASICの唯一のバージョンであるFCBを使用し、交差する線を含むオリジナルのLINE文を含んでいた (Compaq BASIC 1.13 のPAINT文は、新しい塗りつぶしアルゴリズムを使用し、スタックを使用しない、以降のすべてのバージョンの BASICA/GW-BASICと同様に動作した)。 PC DOSの初期バージョンには、BASICAゲームのDONKEY.BASを含む、PCの機能を示すいくつかのサンプルBASICプログラムが含まれている。 GW-BASIC(英語版)は、プログラムにCassette BASICコードが含まれていることを除いてBASICAと同じであり、これによりIBM以外のコンピュータや、ROMにCassette BASIC が含まれていない後の IBMモデルでも動作するようになった。
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