5つの太陽の伝説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 07:21 UTC 版)
アステカの創造神話では世界は今までに5回創造されたと伝えられている。「第5の太陽」と呼ばれる現在の世界に先だつ4つの太陽(=時代)はいずれも滅亡した。 第1の太陽は「4のジャガー」(Nahui Ocelotl)といい、テスカトリポカが主宰し、巨人が支配していたが、ジャガーが巨人を喰い、滅亡した。 第2の太陽は「4の風」(Nahui Ehecatl)といい、ケツァルコアトル(あるいはその風神としての側面であるエエカトル)が主宰し、大風で滅ぼされ、人間はサルになった。 第3の太陽は「4の雨」(Nahui Quiahuitl)といい、トラロックが主宰し、火の雨で滅ぼされ、人間はイヌ、シチメンチョウ、チョウになった。 第4の太陽は「4の水」(Nahui Atl)といい、チャルチウトリクエが主宰し、洪水で滅ぼされ、人間は魚になった。 第5の太陽は「4の動き」(Nahui Ollin)といい、トナティウが主宰する。他の4つの太陽と同様に地震によって将来滅亡し、人間は空の怪物(ツィツィミメ)に喰われると考えられている。 このように世界が何度も創造されたとするのはメソアメリカ全般に見られ、非常に古い伝統にもとづく。
※この「5つの太陽の伝説」の解説は、「アステカ神話」の解説の一部です。
「5つの太陽の伝説」を含む「アステカ神話」の記事については、「アステカ神話」の概要を参照ください。
- 5つの太陽の伝説のページへのリンク