3A宣言
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 01:17 UTC 版)
DTPの発祥地はアメリカ合衆国である。現在のDTPの萌芽はアメリカの3つの企業で芽生えた。 1984年1月、Apple社から初代Macintoshが発売される。プラットフォームとして様々な周辺機器やソフトウェアが生み出された。ただし初期のMacは本格的なDTPを行うにはスペックが厳しく、DTP業界が急拡大するのは1987年発売のMacintosh II頃からである。 1985年5月、Apple純正のレーザープリンターであるApple LaserWriterが発売される。LaserWriterプリンターは、アドビの開発したページ記述言語・PostScript技術を用いた「Adobe PostScriptフォント」がROMメモリに組み込まれており、これによって画面に表示されているものをそのままに印刷することが可能となる「WYSIWYG」を実現したほか、プリンターにPostScriptフォントを搭載している限りはコンピュータとプリンターの組み合わせが変わっても出力結果を維持するという「デバイスインディペンデント」(使用機器に依存しない)な性質を実現していた。 1985年7月、Macintoshプラットフォームにおける最初の実用的なDTPアプリケーションとなるアルダス社のPagemakerが発売される。これによってDTP環境が実現された。 プラットフォームをつくりだしたアップル、ページ記述言語を生み出したアドビ、そして実用的なアプリケーションを世に送り出したアルダスによって、DTPはそのスタートを切った。この3社の頭文字を取って、これを『3A宣言』という[要出典]。 なお、1980年代のDTP業界のデファクトスタンダードであったAldus Pagemakerは、1990年代には機能がより豊富な1992年発売のQuarkXPress 3.3に急速にシェアを奪われてしまった。アルダスはその後アドビに買収され、PageMakerはアドビ製品として販売されることとなったが、Adobe PageMakerは1996年発売のQuarkXPress 4.0にもシェアを奪われる一方で、アドビから「Quarkキラー」として新たにInDesignが1999年に発売されたことにより、2001年発売のAdobe PageMaker 7.0をもって開発が終了した。
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