高次のスプライン曲線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 06:47 UTC 版)
「スプライン曲線」の記事における「高次のスプライン曲線」の解説
コンピュータグラフィックス等では、ここで述べる伝統的なスプラインに沿った手法ではなく、次節のB-スプライン曲線が使われていることが多いので、そちらを参照のこと。 一般にN個(N≧3)の制御点がある時、その全てを通るN-1次多項式による多項式補間が可能であるが、ルンゲ現象などといったうまくない現象が伴うことが知られている。 そこで、前述のようなスプライン、あるいは雲形定規による作図のことを考えてみると、それらによる近似では必ずしも曲線全体をいっぺんに(高次的に)近似しているのではないことがわかる。そこで、ある制御点や区間に対し、その前後の数点だけから近似し、全体としてはいくつもの多項式による曲線をつなぎ合わるようにした(もちろん、そのつなぎ目もできれば滑らかなほうが望ましいわけであるが)曲線が、スプライン曲線である。なお、そのようにして望む点を通る曲線を得る補間法をスプライン補間(en:Spline interpolation)といい、有限要素法に応用されている。 一般に、n次スプライン曲線は、最高次としてn次の多項式を用いたものである。n次スプライン曲線の、0次からn-1次までの導関数は、全ての点において連続である(滑らかな関数の記事も参照)。3次スプライン曲線の場合、端点における2次導関数を0とすることにより、各多項式における全ての係数が求まる。これらの係数を求めるには、連立方程式を解く必要があるが、三重対角行列を扱う問題に帰着するので、計算量は少なくて済む。 また特に、由来であるスプラインは、曲率の2乗積分が最小となるような3次曲線と考えられ、その意味で特に3次スプライン曲線が代表的であるとも言える。
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