閩南語との比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/30 07:47 UTC 版)
子音の特徴として、海南語の子音には有気音と無気音の対立がない。これは、漢語の言語体系全体から見ると希少な特徴である。 閩南語の有気音、pʰ、/tʰ/、/t͡sʰ/、/kʰ/は、海南語では摩擦音の/f/、/h/、/s/、/x/へと変化している。 閩語の/p/、/t/は、海南語では入破音の/ɓ/、/ɗ/へ変化。 閩語の/s/と/ts/は、海南語では/t/となり、海南語と閩南語(泉漳片、潮汕片)をほぼ意思疎通が不可能な言語としている。 海南語の北部東片と東南片の方言(文昌、瓊海、万寧、陵水、三亜東部)には、閩語の/m/から変化した/b/の発音が保持されている(北部西片の海南語方言では/v/となる。海口、定安、澄邁、屯昌など)。 この他、古代の/tʰ/の発音は,北部西片では/h/,北部東片では/x/となる。 母音の特徴としては、閩南語の鼻母音が海南語では母音に変わっている。 北部の方言群は入声韻尾/-p/、/-t/、/-k/を保持しているが、南部の方言群では入声韻が声門破裂音尾/-h/となる。 海口語、万寧語、潮州語では/-n/、/-t/が/-ng/、/-k/へ変化している。 声調では、海南語には6-8個の声調があり、北部方言では8個、南部方言では7個、三亜港門では6個となっている。
※この「閩南語との比較」の解説は、「海南語」の解説の一部です。
「閩南語との比較」を含む「海南語」の記事については、「海南語」の概要を参照ください。
- 閩南語との比較のページへのリンク