貝毒とは? わかりやすく解説

かい‐どく〔かひ‐〕【貝毒】

読み方:かいどく

貝類含まれる毒。サキシトキシンテトラミンなど。


貝毒 [Shellfish poison(s)]

 貝類による食中毒原因となる有毒物質で、おもに世界各地沿岸海域に生息している渦鞭毛藻類珪藻類藍藻(藍菌)類が原因する麻痺性貝毒下痢性貝毒神経性貝毒および記憶喪失性貝毒知られている。麻痺性貝毒渦鞭毛藻のアレキサンドリウム、ギムノジニウム、ピロジニウムおよび藍藻のアファニゾメノンやアナベナがもつアルカロイドサキシトキシン(saxitoxin: SXT)である。下痢性貝毒渦鞭毛藻のディノフィシスやプロロセントラムがもつポリエーテル化合物であるオカダ酸(okadaic acid: OA)とその誘導体であるディノフィシストキシン(dinophysis toxin: DTX1)である。神経性貝毒渦鞭毛藻のギムノジニウムがもつポリエーテル化合物であるブレベトキシン(brevetoxin: BTX)である。また、記憶喪失性貝毒珪藻のシュードニッチアがもつドーモイ酸(domoic acid: DA)である。

貝毒

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/08 03:32 UTC 版)

貝毒(かいどく)とは、魚介類が生産する毒物(マリントキシン)の一種で貝類の毒(動物性自然毒)を指す。


  1. ^ 貝毒に注意しましょう! 大阪府
  2. ^ 下痢性貝毒財団法人 日本中毒情報センター
  3. ^ 貝毒情報(アサリ) KD-30-80号 平成31年3月15日 (PDF) 兵庫県水産技術センターだより
  4. ^ a b 鈴木敏之、「貝毒の規制値,監視体制と機器分析」 『食品衛生学雑誌』 2016年 57巻 5号 p.117-131, doi:10.3358/shokueishi.57.117
  5. ^ 高田久美代、妹尾正登、東久保靖、高辻英之、高山晴義、小川博美「マガキ, ホタテガイおよびムラサキイガイにおける麻痺性貝毒の蓄積と減毒の差異」『日本水産学会誌』第70巻第4号、日本水産学会、2004年7月15日、 598-606頁、 doi:10.2331/suisan.70.598NAID 110003145775
  6. ^ 小池一彦、「有毒渦鞭毛藻 (PDF) 」 日本藻類学会創立50周年記念出版 「21世紀初頭の藻学の現況」、日本藻類学会
  7. ^ 下痢性貝毒ペクテノトキシン6の精製と毒性評価 平成19年中央水産研究所主要研究成果集 研究のうごき 第6号
  8. ^ a b 貝毒研究の最先端 (2007年) (PDF) 北海道大学大学院 水産科学研究科[リンク切れ]
  9. ^ 有毒プランクトンと貝毒発生 (解説)(独)水産総合研究センター瀬戸内海区水産研究所
  10. ^ a b 「二枚貝等の貝毒のリスク管理に関するガイドライン」の制定について (PDF) 農林水産省消費・安全局 26消安第6112号 平成27年3月6日
  11. ^ 浅川学, 高木光造、「北海道噴火湾産のムラサキイガイに含まれる麻痺性貝毒について」 『衛生化学』 1984年 30巻 1号 p.19-22, doi:10.1248/jhs1956.30.19
  12. ^ 谷山茂人、諫見悠太、松本拓也、長島裕二、高谷智裕、荒川修「腐肉食性巻貝キンシバイNassarius (Alectrion) glansに認められたフグ毒の毒性と毒成分」『食品衛生学雑誌』第50巻第1号、2009年、 22-28頁、 doi:10.3358/shokueishi.50.22NAID 130000671630
  13. ^ 自然毒のリスクプロファイル:巻貝:唾液腺毒 厚生労働省
  14. ^ 山田久、閉鎖性水域の漁業と漁場環境保全 瀬戸内水研ニュース No.9(2003.2) (PDF)
  15. ^ マリントキシン研究会ニュース No.23 (PDF)


「貝毒」の続きの解説一覧

貝毒

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 14:43 UTC 版)

広島かき」の記事における「貝毒」の解説

1992年平成4年広島湾から採取されカキから貝毒が検出され出荷自主規制1998年平成10年)まで行われ1990年代生産量減少した要因一つとなった

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貝毒

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アサリ」の記事における「貝毒」の解説

詳細は「貝毒」を参照 毒性物質蓄積した有毒渦鞭毛藻などのプランクトン分布する水域育ったアサリ喫食すると貝毒により食中毒をおこす事がある日本では行政により定期的に毒性の有無監視され公表されている。有毒化した場合には採集禁止措置取られる。従って、商業的に流通するアサリ食中毒をおこす事は無い。 アサリによる大規模な食中毒事例は、1940年代中毒334死者144名を発生させた事件浜名湖であったまた、明治時代神奈川県長井でも発生したとされる。 「浜名湖アサリ貝毒事件」も参照

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