複素数乗冪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 00:51 UTC 版)
詳細は「複素指数函数」および「複素対数函数」を参照 複素数 z に対して、函数 exp を級数 exp ( z ) := ∑ n = 0 ∞ z n n ! {\displaystyle \exp(z):=\textstyle \sum \limits _{n=0}^{\infty }{\dfrac {z^{n}}{n!}}} で定義する。この級数は任意の複素数 z に対して収束する。特に exp(1) =: e は自然対数の底に等しく、任意の実数 x に対して exp(x) = ex(右辺は実数 e の実数 x 乗の意)である(したがって任意の複素数に対して ez := exp(z) とも書かれる)。z := x + iy (x, y は実数)と表すと、 exp ( x + i y ) = e x ( cos y + i sin y ) = exp ( x ) cis ( y ) {\displaystyle \exp(x+iy)=e^{x}(\cos y+i\sin y)=\exp(x)\operatorname {cis} (y)} が成り立つ(cis は純虚指数函数)。特に eiy = cos(y) + i⋅sin(y) はオイラーの公式と呼ばれる関係式である。 さらに、この関数の「逆関数」を log と書けば、一般の複素数 w ≠ 0 に対して w z := e z log w {\displaystyle w^{z}:=e^{z\log w}} と定義される。log が多価関数なので、一般には値が 1 つには定まらない。ただし、w = e の場合には、上の冪級数で定義したほうの意味で用いるのが普通である。
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