落射型蛍光顕微鏡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/07 09:22 UTC 版)
落射照明(同軸照明)で励起光を照射する。落射照明の反射鏡としてダイクロイックミラーを用い(励起フィルタを補助的に用いることもある)、励起光の波長のみを試料に照射する。 試料から発生した蛍光と、試料によって散乱された励起光のみが接眼部に向かう 目的とする蛍光の波長のみを透過する吸収フィルタを用い、蛍光のみを取り出す 蛍光を観察する 透過型蛍光顕微鏡は構造が簡単で安価であったが、励起光の強度を上げるのに限界があること、位相差観察と組み合わせることができないこと・厚みのある試料は接眼レンズ側で蛍光を発生させることが難しいことなどから関連光学技術の革新が進んだ現在では落射型蛍光顕微鏡が主流である。なお、光源の付け替えによって透過・落射の両方の観察法に対応している顕微鏡もある。 対物レンズを通して励起光を照射するという原理上、紫外線を用いた励起を行うには紫外線の透過率が高く、レンズ素材による蛍光の発生(自家蛍光、後述)の少ない対物レンズが必要である。この目的に開発された対物レンズはフルオール(Fluor/Fluar,ドイツ語で蛍石を意味する・FLとも略される)と呼ばれる。
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