色への環境的影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 12:05 UTC 版)
無脊椎動物の色は、深さ、水温、食料源、流れ、地理的位置、光曝露、堆積に基づいて変化する。例えば、あるイソギンチャクのカロテノイドの量は海深が深くなると減少する。このように深い海域で生活する海洋生物はよく太陽に照らされた地域で生活している生物よりも色素が減少するため鮮やかさが少ない。ホヤと藍藻の共生するTrididemnum solidumの群体では、生活する場所の光の状況により色が異なる。完全な日光にさらされた群体はひどく石灰化し、厚く、白色である。対照的に陰になった領域で生活する群体はフィコシアニン(赤を吸収する色素)に比べてフィコエリトリン(緑を吸収する色素)が多く、薄く、紫色である。陰になった群体の紫色は主に藻類のフィコビリン色素によるものであり、これはつまり、光への当たり方の変化が群体の色を変えることを意味する。
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