系統研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/17 05:22 UTC 版)
「Capsaspora owczarzaki 」と「ミニステリア・ヴィブランス」というフィラステレアの2つの種について近年分かってきた生態とその増殖の仕方は次に述べる通りである。前者は淡水性のカタツムリの体内で分離して増殖し、後者は海洋を自由に動き回り細菌を食作用しながら増殖する細菌食性生物である。「Capsaspora owczarzaki 」の完全なゲノム配列のDNAシークエンシングは決定済みであり、ミニステリア・ヴィブランスのゲノム配列は決定作業中である。比較分析により、フィラステリアは動物の単細胞生物であった頃の祖先の遺伝学的形質を解明し、後生動物の起源に関する識見を与えてくれる鍵であることが明らかになりつつある。フィラステレアの新たな種の発見を目指して行われている海洋環境での"18S rRNA "を用いたDNAバーコーディングの分析であるが、未だ発見にまで至っていない。この結果は、本クレードは自然の生態系では格別に多く存在している訳ではないかもしれないことを示唆している。
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