競争排除則
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/16 15:58 UTC 版)
競争排除則(きょうそうはいじょそく、Competitive exclusion principle)は、群集生態学において、同じニッチ(生態的地位)にある複数の種は、安定的に共存できないという原則である。 ソ連の生態学者であるゲオルギー・ガウゼ(en)が提唱したため、ガウゼの法則(Gause's Law of competitive exclusion)とも呼ばれる[1]。同じニッチを持つ複数の種が同所的に存在すると、必ず競争によって一方が排除されるため、他の環境要因などがない場合は安定的に共存することはないという考え方である。
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- ^ Georgii Frantsevich Gause (1934). The struggle for existence. Baltimore, MD: Williams & Wilkins.
- ^ Gause, G.F. (1932). Experimental studies on the struggle for existence: 1. Mixed population of two species of yeast. Journal of Experimental Biology 9, 389-402.
- ^ Lack, D.L. (1945). The Galapagos finches (Geospizinae); a study in variation. Occasional Papers of the California Academy of Sciences 21, 36-49.
- ^ Rastetter, E.B. and Ågren, G.I. (2002). Changes in individual allometry can lead to coexistence without niche separation. Ecosystems 5, 789-801.
- ^ Moll, J.D. and Brown, J.S. (2008). Competition and Coexistence with Multiple Life-History Stages. American Naturalist 171, 839-843.
- 1 競争排除則とは
- 2 競争排除則の概要
- 3 関連項目
競争排除則
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/13 13:35 UTC 版)
特定の 2 種が、様々な面で要求する資源が共通する場合、それらを同じ生態的地位(ニッチ)をもつと言う。厳密に同じニッチをもつ 2 つの種が共存することはないと考えられており、これを競争排除則という。また、よく似た 2 種が共存する場合、活動の場を分けていたり、異なる餌を食べているなどの形で、全く同じニッチでない状態であることがあり、これを棲み分けまたは食い分けという。かつては生物が自主的に棲み分けをしているという説もあったが、現在ではそれぞれの種が競争を経て、異なるニッチへ適応した結果と考えるのが一般的である。
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競争排除則
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「ロトカ・ヴォルテラの競争方程式」の記事における「競争排除則」の解説
詳細は「競争排除則」を参照 モデルから得られた結果は、(1), (2), (3) のケースでは片方の種はもう一方の種によって排除されるということであった。この結果は多くの場合に共存は不可能ということを示唆している。ロシアの生態学者ゲオルギー・ガウゼは、ロトカ・ヴォルテラの競争方程式が示す種間の排他性の存在をゾウリムシやイースト菌を用いた実験で確認した。この結果をもとにガウゼは、同じニッチにある複数の種は平衡状態で長期的に共存できないという原則を提唱し、今日では競争排除則と呼ばれる。
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