穴太積
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/25 05:42 UTC 版)
穴太積(あのうづみ、穴太積み)は、野面積(野面積み)を指して昭和初期以降に用いられるようになった俗称であり、穴太衆が手がけた野面積の石垣のことを言う。しかし、野面積のことを穴太石垣と誤解されることもある。穴太衆は石垣職人であり、したがって、実際は玉石積や切石積も行えた。 また、滋賀県甲賀市甲南町から水口町にかけての県立自然公園を通る新名神高速道路で西日本高速道路大津工事事務所が、自然環境との調和などを狙い穴太積の採用を考えた際、現代建築に適用可能かどうかを試すための初実験として京都大学大学院による穴太衆積とコンクリートブロックによる擁壁を並べて最大荷重250トンをかけて実験した結果、荷重200トン時点でコンクリートブロックの方が先に亀裂が入り、荷重230トンでコンクリート崩壊のおそれがあり実験中止となる結果を示した。この結果を受けて、工事現場から出土した花崗岩などを再利用した高さ3.5m、長さ260mの石垣が同区間へ採用・新造されている。
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