福島県の飯豊山
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 14:52 UTC 版)
現在、福島県にある飯豊山の「飯豊」は「いいで」と読んでいる。代表的な地名起源説としては、「いひとよ」は古語でフクロウであり、おそらくはフクロウの住む山という意味で「いひとよ山」といったのが後世に訛って「いいで山」になったというものである。また、古代に「豊」を「て」、「で」、「てみ」、「でみ」、「とみ」、「どみ」等と読んだ可能性もある(この他にも、この山の名の由来についてはいろいろな面白い説があるが飯豊女王と関係ない話なので省略)。この飯豊山については『陸奥国風土記』逸文に以下のような伝承が記録されている。 「白川郡。飯豊山。此の山は、豊岡姫命の忌庭(ゆにわ)なり。又、飯豊青尊(いいとよあおのみこと)、物部臣(もののべのおみ)をして、御幣(みてぐら)を奉らしめ賜ひき。故(かれ)、山の名と為す。古老曰へらく、昔、巻向珠城宮(まきむきのたまきのみや)に御宇(あめのしたしろしめしし)天皇の二十七年戊午年の秋、飢えて人民多く亡せき。故、宇惠々山と云ひき。後に名を改め豊田と云ひ、飯豊と云ふ。」 この中に出てくる飯豊青尊とはもちろん本項の飯豊女王。豊岡姫命とは記紀にいう豊受比売神のこと、巻向珠城宮御宇天皇は垂仁天皇のことである。 なお、「飯豊」という地名はこの飯豊山の他にも、東北地方の各地にある。詳しくは「飯豊」を参照のこと。
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