生物の世界における網
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 22:08 UTC 版)
生物の世界にも、網、ないし網状と言われるものが多数ある。これには生物が作り出す網と、生物体自体が網のような形になったものとがある。 生物が作り出す網でもっともよく知られているのはクモの網である。これは主として獲物を捕獲するために用いられる。同様の例では他にもヒゲナガカワトビケラなどトビケラ類の一部、オタマボヤ、オオヘビガイなどがそれに類似のものを作る。いずれも体からの分泌物で網を作り、獲物を捕らえる。また、ガなどは分泌物で繭を作るが、これの目が粗いと網状になる。スカシダワラはその代表的な例である。 体やその一部が網状になるのは、分枝したものがその先で癒合した場合、あるいは平らな部分に複数の穴が開いて、それが大きくなった場合などがある。アミミドロやラビリンチュラなどは葉状体そのものが網の姿になったものである。変形菌や有孔虫ではその仮足が分枝し、あちこちで癒合するので網状仮足という。また、スゲ属の植物には、基部の葉鞘が繊維に裂けて網状になるものがあり、これを糸網という。他に、アミシダ、アミメアリは網のような模様があるものである。
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