湖の管理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/14 03:05 UTC 版)
19世紀後半に現在のケノーラにある湖水出口にダムが建設されたことで、20世紀初期には湖水面の高低水準に関する関心が高まった。カナダとアメリカ合衆国の連邦政府は1912年の国際合同委員会にこの問題を提起した。1917年国際合同委員会は規制委員会の創設と、湖水面管理に適用される運営条件を推奨した。その委員会の最初のものであるウッズ湖規制委員会が1919年にカナダの枢密院令によって設立された。1921年カナダのウッズ湖規制委員会法と、1922年オンタリオ州ウッズ湖規制委員会法の2つの法により、委員会の管轄と権限を規定し、カナダとオンタリオ州から委員が指名されることとした。1922年、カナダ、オンタリオ州、マニトバ州による三者協定がそれぞれの政府によって調印された。当初はカナダとオンタリオ州のみが委員を指名し、マニトバ州の自然資源はカナダが管理していた。1958年、マニトバ州は独自にその自然資源を管理するようになり、マニトバ州のウッズ湖規制委員会法を成立させた。同年、カナダとオンタリオ州がウッズ湖規制委員会法の改訂を行った。これら法規制の変化の結果として、委員はカナダから1人、オンタリオ州から2人、マニトバ州から1人が指名されている。 1917年の国際合同委員会推奨に基づき、カナダとアメリカ合衆国の連邦政府の間で行われた協議の結果、1925年にウッズ湖に関するカナダ・アメリカ合衆国会議および議定書ができた。この条約はウッズ湖の湖面水準の運用範囲を規定し、運用の目的と一般的様式を定め、規制のための2つの委員会を設立した。それ以前に設立されていたカナダのウッズ湖規制委員会は現行基準で規制を行うが、湖面が一定水準を超えた場合あるいは下回った場合は常に、その決定事項はウッズ湖国際規制委員会の承認を得るものとされた。国際委員会でカナダ側委員とアメリカ合衆国側委員の意見が一致しない場合、最終決定を国際合同委員会に委ねることとされた。しかしウッズ湖国際規制委員会は国際合同委員会が創設したものではない。委員はアメリカ側、カナダ側各1人であり、それぞれの連邦政府が指名している。
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