流水対と借対
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/09 14:00 UTC 版)
近体詩の対句に特殊なものとして、流水対と借対がある。流水対とは対句となる2句が二つの事柄を表すのではなく、連続した一つの事柄を表すというものである。借対とは、多くの字義をもつある語について詩のなかで使われる字義ではなく、他の字義に対して対となる語を対句で用いるものである。 例えば、先に挙げた王之渙の「登鸛鵲楼」の転句結句は、流水対である。 また、杜甫の七言律詩「曲江」の第3句、第4句(あわせて頷聯という)、 酒債尋常行処有 酒債尋常行く処に有り 人生七十古来稀 人生七十古来稀なり において、尋、常の2字は、それぞれ8尺、16尺という数を意味することから、七、十と借対を構成する。
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