流域と流域圏 社会経済圏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/08 08:16 UTC 版)
流域は分水界に囲まれた集水域という自然地理学的概念である。河川とその周囲の地形と言う自然的条件から規定され、その方向は流れに沿い、その空間的拡がりの広さの差異はあるが「生態圏」に近い。 社会的、歴史的にも、農山村の集落は河川の流れの筋に沿って形成されてきた。しかしながら、鉄道や道路網などの交通基盤の整備、自動車の普及により、近代以降、「社会経済圏」は山谷や川の自然条件を克服しつつ広がりを見せていった。社会経済圏をつなぐ交通網の多くは水系を横断する形で、形成され、それに伴い市街が連たんし拡大していった。その反面、流域の考え方は、河川・利水関係者は別にして一般には著しく希薄になり、異常渇水や台風等による増水の時くらいにしか意識されなくなってしまった。こうした背景もあり、開発計画の多くは社会経済圏に見合ったもの、あるいは新しく社会経済圏をつくる方向で計画・実施されてきた。
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