水和イオンの性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/16 07:34 UTC 版)
遊離状態のイオンが水和する場合その水和熱は、ほぼ z2/r(電荷の2乗/イオン半径)に比例する。すなわちこの数値が大きいほど強く水和し、金属陽イオンの場合は金属−酸素原子間の共有結合性が強くなり、プロトンを放出しやすく酸としての強度が高くなる。希ガス電子配置を取る水和金属イオンの酸解離定数 pKa は z2/r とほぼ直線関係が成立する。 溶液中の陽イオンおよび陰イオンの会合定数あるいは錯生成定数は静電気的な寄与が大きく、イオンの電荷が大きくイオン半径が小さいほど錯生成定数が大きくなる傾向にある。またHSAB則でいうところのhardな酸・塩基は一般的にイオン半径が小さく、softな酸・塩基は一般的に大きく分極しやすい傾向にある。
※この「水和イオンの性質」の解説は、「イオン半径」の解説の一部です。
「水和イオンの性質」を含む「イオン半径」の記事については、「イオン半径」の概要を参照ください。
- 水和イオンの性質のページへのリンク