正規部分群
正規部分群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/24 14:42 UTC 版)
対称群の正規部分群は有限の場合にはよく知られている。n = 1, 2, 4 の場合を除き、n-次交代群は n-次対称群の単位群でない真の正規部分群である。n ≤ 2 の場合は交代群は単位群であるが、n = 4 の場合にはもうひとつの単位群でない真の正規部分群としてクラインの四元群がある。 無限集合上の対称群の正規部分群には、交代群に対応するもの以外にも、その集合の適当な濃度の部分集合の元を除いて全ての元を固定するような無限濃度で添字付けられた部分群なども存在する。例えば、可算無限集合上の対称群は、有限個を除く全ての元を固定するような置換の全体からなる正規部分群 S を含む。この S の元というものは、どれも無限対称群に含まれ、偶または奇置換である。S の偶置換の全体は S の特性部分群を成し、S の交代群と呼ばれる。また、可算無限集合上の対称群の単位群でない真の正規部分群はほかには存在しない。詳細は (Scott 1987, Ch. 11.3) あるいは (Dixon & Mortimer 1996, Ch. 8.1) を参照されたい。
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