東京都など
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 14:50 UTC 版)
東京都内ではスプロール化はより進行しており、比較的平坦な土地について言えば、まとまった広さの里山景観を見ることはほとんどできない。数ヘクタール以下程度の運よく宅地化を免れた比較的小規模な雑木林や竹林などが保全され、行政の委託を受けたNPOなどが維持管理をしている例は各地にいくつか見られる。 宅地化の進まなかった傾斜地周辺ではまとまった量の緑地が残されてきたケースがあり、国分寺崖線ぞいなどもその一例だが、より広い空間をもつ山すそ地などでは谷戸を中心とした里山づくり・保全がすすめられている例がある。たとえばあきる野市の横沢入、八王子市の堀之内地区(ただここの2カ所は国木田の言うところの『武蔵野』の範囲には含まれない)や、いずれも狭山丘陵に抱かれるさいたま緑の森博物館、野山北・六道山公園など。 また多摩川を南へ渡れば、もともと武蔵野台地よりも起伏が激しく谷戸が多かった(多摩丘陵)関係で、町田市、川崎市、横浜市などでは一定数の谷戸が谷戸田を含む里山景観地として保全されている。 そのほかいくらか珍しい事例として、「昭和30年代の農村風景を再現」しようという昭和記念公園の「こもれびの里」のような取り組みもある。 とはいえ、これらの多くは範囲が狭小だったり、周囲が山地だったりするため、国木田が書き残した武蔵野とはまた別種の景観を呈しているというべきであろう。
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