木製構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 10:03 UTC 版)
初期の飛行機ではスプルースやセイヨウトネリコの無垢材から削り出して翼桁として使用していた。木製の翼桁では箱形断面のものや、主翼の上半角(英語版)を保つために治具を使って積層して圧縮接着したものなど、さまざまなタイプのものが使用され、実験されてきた。木製翼桁はロビン DR400(英語版)や、その系統機などの軽飛行機ではいまだに使用されている。木製翼桁の欠点は気象条件の影響(湿気も乾燥も)および木材穿孔虫による食害や菌類の発生などの生物学的脅威による劣化であり、そのため耐空性を維持するために定期的な検査が義務付けられていることが多い。 マルチピース構造の木製翼桁は、通常、「スパーキャップ」と呼ばれる上下の部材と、スパーキャップの間に通される「せん断ウェブ」ないし単純に「ウェブ」と呼ばれる垂直の板材から構成されている。 現代でも、スピットファイアのレプリカなどの「自家製レプリカ機」では、積層木製翼桁が使用されている。このような翼桁は通常はスプルースやベイマツが(挟んで接着されて)積層されている。愛好家の中には機体の大きさに合わせたさまざまなサイズのエンジンを使用して、実際に飛行する「レプリカ」スピットファイを作るものもいる。
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