復号手法
最小距離復号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/12/24 09:52 UTC 版)
メッセージ を受信したとき、最小距離復号(Minimum Distance Decoding)ではハミング距離 が最小となる符号語 を選択する。すなわち、なるべく に近い符号語 を選択する。 (履歴記憶のない)離散通信路における誤り発生確率 が2分の1未満の場合、「最小距離復号」と「最尤復号」は同じである。なぜなら となり(p が2分の1未満なので)、d を最小化することで値が最大になる。 最小距離復号は「最近傍復号(Nearest Neighbour Decoding)」とも呼ぶ。標準配列を使うと容易または自動的に行える。最小距離復号は、以下の条件が成り立つ場合に使いやすい。 誤り発生確率 p が、シンボルの位置とは無関係である。 誤り同士も無関係に独立して生じる(メッセージ内のある位置で誤りが発生したという事実が、他の位置での誤り発生に影響しない)。 これらの条件は2元対称通信路では妥当である。しかし例えばDVDの場合、ある箇所に傷が付くと、その周辺のシンボルや符号語で誤りが発生する確率が高くなり、誤り同士が相互に関係し、かつシンボルの位置が関係してくる。 他の復号手法と同様、復号が一意に定まらない場合の規定を予め決めておく必要がある。
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