にっ‐さい‐ぎん【日債銀】
読み方:にっさいぎん
「日本債券信用銀行」の略。
日本債券信用銀行
(日債銀 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/05 04:24 UTC 版)
株式会社日本債券信用銀行(にっぽんさいけんしんようぎんこう、英称: The Nippon Credit Bank, Ltd.)は、かつて存在した長期信用銀行3行の一つで、債券発行銀行。
注
- ^ 勝田は自ら日債銀設立に関わり、1969年から18年間、頭取・会長として実権をふるい、1991年5月に死去するまで名誉会長の座にあった。また、その強引ゆえに、気に入らない部下は左遷・降格で経営中枢から遠ざけられたという。この結果、“行内で『派閥』がない”=“「事なかれ主義」のイエスマンがはびこっているだけ”の企業風土が形成されたとされる。
- ^ 一時、本店駐車場を右翼の街宣車に利用させており、また、1984年3月に発覚した「東北の政商」と呼ばれた小針暦二福島交通会長への過剰融資は、最終的に500億円を超える不良債権として経営を揺さぶることになる。さらに、金丸信を「カマキリ紳士」の符号で無記名金融債口座を管理し、結果として巨額脱税に一役買っており、1993年には当時の松岡誠司頭取が国会に証人喚問されるなど、「政治家の貯金箱」「自民党の金融機関」とまで言われていた。
- ^ 1947年9月東大経卒・興銀を経て1964年入行。総務部長・業務推進部長を経て1970年取締役、1972年常務、1975年副頭取、1982年11月頭取、1987年12月会長、1992年6月相談役。
- ^ 当時の会計基準では、連結決算が重視されていなかったこともあり「飛ばし」行為は厳密には粉飾決算では無かった。また、日債銀の場合、来島ドック・福島交通に関する不良債権を「飛ばし」処理することで、景気回復後に適宜償却できた成功体験があった。1995年、こうした不良債権処理は本店事業推進部に一本化されるが、何れにせよ根本的な再建策は採られていなかった。
- ^ 同時期、外資系金融機関、特にクレディ・スイスグループが販売するデリバティブ取引を組み込んだ金融商品を利用した不良債権隠しも行われていた。ちなみに、この金融商品は、日債銀のほか北海道拓殖銀行・東京相和銀行・足利銀行・中部銀行といった後に経営破綻をする金融機関を中心に少なくとも60社がこれを購入、1992年から5年間で飛ばされた不良債権総額は判明分で約5,700億円、その間、クレディ・スイスが得た手数料は340億円とされている。1999年5月の金融監督庁検査でクレディ・スイスはこの取引資料を組織的に隠蔽し、当時の支店長が銀行法違反で逮捕され、法人自体も行政処分を受けている。
- ^ なお、この処理に際して、日債銀の不良債権1兆1,212億円を大蔵省が把握していながら、当時の幹部(山口公生銀行局長・中井省銀行局審議官)は各金融機関に対し「日債銀の不良債権は7,000億円」と説明していたとの報道がなされている。
- ^ 当時、日債銀の株価は低位であるものの安定し資金繰りにも問題がなかったことから、その破綻認定に対してはマーケットの意外感が強かった。また、日債銀も行政訴訟により抵抗する構えを見せていたが、結局は認定を受け入れることになる。
出典
- ^ 『昭和の履歴書』p.126
- ^ 『銀行の墓碑銘』p.197
- ^ 『銀行の墓碑銘』p.197 - 198
- ^ 『ドキュメント 銀行 金融再編の20年史─1995-2015』p.198
- ^ 『銀行の墓碑銘』p.201
- ^ 『銀行の墓碑銘』p.204 - 206
- ^ a b 『ドキュメント 銀行 金融再編の20年史─1995-2015』p.199
- ^ 『銀行の墓碑銘』p.206
- ^ 『ドキュメント 銀行 金融再編の20年史─1995-2015』p.159
- ^ 『ドキュメント 銀行 金融再編の20年史─1995-2015』p.202
- ^ 『ドキュメント 銀行 金融再編の20年史─1995-2015』p.204
- ^ a b 『銀行の墓碑銘』p.213
- ^ 『ドキュメント 銀行 金融再編の20年史─1995-2015』p.207
- ^ 『ドキュメント 銀行 金融再編の20年史─1995-2015』p.208
- ^ 竹内宏『竹内宏の経済情報 高度成長期のエコノミスト』 価値総研 2008年5月
- ^ 『日本債券信用銀行三十年史』p.540 - 541
- ^ 『日本債券信用銀行三十年史』p.330
- ^ 「金融各社イメージ戦略(4)都銀のアイドル信仰 高額ギャラに難点も」『日経金融新聞』1995年8月25日
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