抑制性受容体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 10:06 UTC 版)
「ナチュラルキラー細胞」の記事における「抑制性受容体」の解説
抑制性受容体は、MHCクラスI分子を認識しており、これによりなぜNK細胞がMHCクラスI分子の発現が低い細胞を殺すのか説明できる。NK細胞受容体のタイプは構造的に分化している。 CD94:NKG2(ヘテロ二量体)齧歯類と霊長類で保存されているCタイプレクチンファミリー受容体で、HLA-Eのような非典型的(かつ非多型的)なMHC I分子を認識する。HLA-Eの細胞表面での発現は典型的(多型的)なMHCクラスI分子のリーダーペプチドの存在に依存しているため、間接的にではあるが、これは典型的HLA分子の発現量を検出する手段になっている。 Ly49(ホモ二量体)比較的由来の古いCタイプレクチンファミリー受容体で、マウスでは複数遺伝子があるがヒトは偽遺伝子が1つあるだけである。典型的(多型的)なMHCクラスI分子の受容体。 KIR(Killer cell Immunoglobulin-like Receptors)最近進化したIg様細胞外ドメインを持つ受容体の多遺伝子族に属する。霊長類では、典型的なMHCクラスI分子(HLA-A, -B, -C)と非典型的なHLA-Gの両方に対する主要な受容体である。特定のHLAサブタイプに特異的なKIRもある。 ILTまたはLIR(leucocyte inhibitory receptors)最近発見されたIg受容体ファミリーのメンバー。
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