患者の妊娠について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/24 00:01 UTC 版)
真性多血症は男性に多く、また比較的高齢者に多い病気であり、若い女性患者は多くはない。そのためにPV患者の妊娠例は少ないものの、日本では1964年から2004年の間に36例が報告されている。PV患者の妊娠例36例の内、流産が8例、死産が7例、新生児死亡が3例、早産を含めて出産成功例が18例となっている。健康女性の妊娠と比べてリスクが高いことは否定はできないが、半数は生児を得ている。また、母体側も子癇前症4例、産褥期肺塞栓症が2例、産褥期血腫が1例とやはりリスクが高いことが伺える。妊娠を希望する場合および授乳を希望する場合にはヒドロキシカルバミド (商品名ハイドレア)は禁忌であり、瀉血と抗血小板剤を用い、慎重な観察下での十分な管理によるリスクコントロールが不可欠である。妊婦では血栓症リスクを減らすためにHtは36%未満にコントロールすることを薦める意見もあるが、使える薬剤の限られる妊婦では容易な目標ではない。低容量アスピリンは出産直前の期間以外では推奨されるが、妊婦にも使用可能なインターフェロンは副作用も多く意見は分かれている。それ以外の薬剤、特に抗がん剤は難しい。
※この「患者の妊娠について」の解説は、「真性多血症」の解説の一部です。
「患者の妊娠について」を含む「真性多血症」の記事については、「真性多血症」の概要を参照ください。
- 患者の妊娠についてのページへのリンク