恒温か変温か
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 05:48 UTC 版)
恐竜の恒温説が有力になっている現在、竜脚類に関しては逆に変温説の巻き返しが見られる。 竜脚類ほどの巨大な種が恒温となると莫大な食料や巨大な心臓が必要となる等の問題点が多く、これらの問題がクリアできる変温説がにわかに見直されている。 特に注目を集めているのが慣性恒温説で、哺乳類のような体温調整機能がなくとも巨大な竜脚類の体温は下がりにくく、運動熱や腸内菌の発酵熱、日光等の熱を体内に蓄えるだけで体温をほぼ一定に保てたのではないかとされている。一方、恒温になると逆に熱を逃がす手段が問題となると考えられている。 変温動物であると、食料の面でもメリットが大きい。ある試算では、最大級の竜脚類でも象と同程度の食料で生活できたと言われている。 ただし、現生の陸生内温動物で、最も大きいアフリカゾウは大きいもので12トンに達し、古代では20トンに達する哺乳類のパラケラテリウムなどの中型の竜脚類に匹敵する例も確認されており、巨大な内温動物も決して存在不可能と言うわけではない。
※この「恒温か変温か」の解説は、「竜脚下目」の解説の一部です。
「恒温か変温か」を含む「竜脚下目」の記事については、「竜脚下目」の概要を参照ください。
- 恒温か変温かのページへのリンク