御池庭・御内庭
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 09:12 UTC 版)
小御所や御常御殿付近の庭は、池と遣水を中心とした、自然の風趣を生かした日本庭園である。こうした池水中心の庭園が造られるようになったのは、御所の慶長度造営時に小堀遠州が参画してからのことであるが、現在のような庭の原型ができたのは延宝度の造営時である。小御所、御学問所の東側の庭は大きな池を中心としたもので、御池庭(おいけにわ)と呼ばれる。池は小御所側の西岸に玉石を敷き並べた洲浜を造る。池の中には3つの中島があり、木橋2基、石橋3基が架かる。御常御殿東側の遣水を中心とした庭は御内庭(ごないてい)と呼ばれる。遣水を渡った東側には4畳半茶室の「錦台」が建つ。御内庭に連なる、御涼所東側の庭は「龍泉の庭」と呼ばれる。この付近では遣水は東西2つの流れに分かれ、西側の流れは、御涼所と聴雪を結ぶ吹抜廊下の下をくぐり、一部は聴雪の縁下を通っている。遣水の対岸の東側には「地震殿」(泉殿とも)という小建物がある。これは地震発生に備えて屋根を軽く造り、他の建物から離れて建てた建物で、緊急時の避難所とされている。聴雪の北側にある枯山水庭園は「蝸牛の庭」と呼ばれるが、これは明治期の作庭である。 御池庭 御内庭
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