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富本銭
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/11/24 20:17 UTC 版)
富本銭(ふほんせん)は、683年頃に日本でつくられたと推定される銭貨である。708年に発行された和同開珎より年代は古く、日本で最初の貨幣とされる。この貨幣が実際に流通したのか、たんなる厭勝銭(えんしょうせん:まじない用に使われる銭)として使われたに留まったかについては学説が分かれている。
- ^ 【夲】 大部 5画 《音読み》 トウ 《意味》{動}大げさに物事をする。また、勢いよく進む。《解字》会意。「大+十」。本来はトウと読むが、ふつう「本」の別体として使われる。(『漢字源』EPWING版)
- ^ 高木繁司は、収集家の立場から、刻印通り「富夲」と表記し「ふとう」と発音すべきと主張している。しかし、「当時は「本」の代わりに「夲」字が使用されたとするのが正しい」とも述べており、歴史的事実についての主張ではない。「富夲銭を検証する」『月刊 収集』1999年9月号
- ^ 松村恵司は、飛鳥池遺跡出土の8000点余りの木簡について、「法華経夲、山夲等、すべて夲が使用されている」と述べ、「後世の字典には俗字、偽字とするが、七世紀から奈良時代は夲とするのが一般的」としている。 「古代銭貨の銭文」『文字と古代日本4』 吉川弘文館 2005年
- ^ 『日本古代木簡字典』 奈良文化財研究所編 2008年 では、「本」の項目5例中4例は「夲」の字体、1例は「本」の字体をあげている。ところが、この1例は平城宮木簡[美作国桧木簀]の「木」を、誤って「本」の項目に入れた編集ミスと判明した。
- ^ a b c 今村啓爾 『富本銭と謎の銀銭』 小学館、2001年
- ^ a b c d 松村恵司 「出土銭貨」『日本の美術 No512』 至文堂、2009年
- ^ 高木繁司前掲論文
- ^ 今村啓爾(2001)は「古寳銭」とは実用流通銭ではなく縁起物として作られた記念品の意味であろうとしている。
- ^ 読売新聞、1999年3月8日
- ^ a b 笠原永遠男 『日本古代銭貨研究』清文堂、2011年
- ^ これに関しては、流通貨幣論の立場から大宝律令に私鋳銭を禁じる条文があるとの反論がされているが、逆に厭勝銭説論者からは同条文の最高刑が(現在の懲役に相当する)徒3年であり、和同開珎発行後に改めて死罪を最高刑とする禁令が出されているという事実や私鋳銭鋳造を八虐に准じた重罪であるとした後の明法家達の観念と一致しておらず、むしろ流通を前提にしていなかったからこそ最高刑が軽かったという再反論が出されている。
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