あんてい‐りくかい〔‐リククワイ〕【安定陸塊】
クラトン
安定陸塊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 10:40 UTC 版)
「ノースダコタ州の地理」の記事における「安定陸塊」の解説
北アメリカ大陸は、西から (1) コルディレラ山脈、(2) 内部低地、(3)アパラチア山脈、から構成されており、北東部にカナダ盾状地が広がる。州の土地すべてが内部低地、すなわち、先カンブリア代に形成されたカナダ盾状地の上に堆積物が積み重なった土地、構造平野である。州の大規模地形を形成した要因は影響の大きさの順に3つある。(1) いくぶん傾いた構造平野であること、(2) 過去の氷床、(3) 氷床に由来する河川、である。地殻運動による地形は存在しない。 地形区部としては卓状地に属する。カナダ盾状地は世界最大の先カンブリア代の基盤岩であり、中央がいくぶん高く、周辺に向かって高度が下がる。いわば盾を伏せて置いたような高度分布が観察できる。岩体自体は花崗岩などの結晶質の岩石からなる。基盤が盾の形をしていることから、堆積物の量は州の北東端でほぼ0m、南西部では数100mに達する。 卓状地、すなわち、崖で囲まれたほぼ水平な台地であって、硬岩層が基盤となっている。卓状地は一般に基盤の上に古生代以降の薄い堆積層が広がっている。卓状地はロシア台地のように盾状地(バルト)の周辺に分布するものが多い。以上のような特徴はノースダコタ州において完全に合致している。なお、卓状地とは安定陸塊の一つであって、古生代以降の水平な地層が先カンブリア代の基盤の上に堆積しているものをいう。学術用語としては水平な硬岩層が削りだされたやや大規模な浸食面を呼ぶ。通常、そしてノースダコタの場合も、浸食面は水平である。構造平野とは、古生代や中生代など古い地質時代に由来する堆積層がほぼ水平な状態を維持した結果、浸食を受け続け、ノースダコタのように広域に亘る平坦地となったものをいう。 安定陸塊でありながら、ノースダコタ州の地殻は過去6000年間に数mという規模で上昇している。原因は、数万年単位で存在していたローレンタイド氷床が5000から6000年前に消失したことだ。1平方m当たり1000トンもの氷河の圧力が失われたため、水に浮かぶ氷の挙動に例えられるアイソスタシーの条件を満たすよう、極めて緩慢ながら地殻が持ち上がりつつある。氷河の中心域だったハドソン湾では1平方mあたり3000トン以上の圧力がかかっており、中心域では同期間に100m以上隆起している。北アメリカ大陸中央部の地殻の厚み(地表からモホロビチッチ不連続面までの深さ)は地震波による。
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