大阪厚生年金会館
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 07:15 UTC 版)
旧施設である大阪厚生年金会館は、1968年(昭和43年)4月14日に完成した、厚生年金保険加入者の福祉増進を目的として社会保険庁が設置した厚生年金福祉施設。全国に所在する厚生年金会館(ウェルシティ)の一つであり、通称はウェルシティ大阪であった。社会保険庁に関連する財団法人厚生年金事業振興団が運営していた。 大ホールは2,400席収容で、大阪府最大級のコンサートホールとして親しまれた。また、「芸術ホール」(開設当初は「中ホール」)として1,100席収容の中規模ホールが併設され、ミュージカル、演芸などが行われていた。また、宿泊施設(宿泊室数:78室、宿泊定数:116名)を併設していたほか、レストラン「パピエ」「フィネス」、カルチャースクールもあった。 2005年に施設保有権が社会保険庁から独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構 (RFO) に移管され、他の厚生年金会館と同様に施設の民間売却の対象となった。しかし、ほぼ同規模のコンサートホールであるフェスティバルホール(大阪市北区中之島)が2008年末で建替えのため一時閉鎖するとされており、ほぼ同時期に大規模コンサートホールが一度になくなることに地元の懸念が強く、大阪市でも14万人もの署名を集めて存続運動が行われたが、RFOからの指示により、施設売却準備のため2008年9月末をもって営業を停止する予定となっていたが、入札公告が延期されており、2008年10月以降も運営は継続されていた。 結果的に入札は2009年10月15日に行われ、オリックス不動産が落札。オリックス不動産は、2010年8月31日にRFOから施設の引き渡しを受けた後、大ホールについては耐震補強や空調の新設などを行って2011年秋の再オープンを目指すとし、残りの施設については既存建物を撤去して跡地に分譲マンションを新築する旨の表明をした。これに伴い、2010年3月31日をもって厚生年金事業振興団による運営を終了した。 2010年3月27日と28日には、大ホールの最終公演として、このステージで最多公演を記録したバンド、SOPHIAがライブを開催。フィナーレではステージバックの薄いスクリーンに「大阪厚生年金会館 たくさんの夢ありがとう」と書かれたスライドが映し出され、厚生年金会館42年の歴史にピリオドを打った。 なお、「オリックス劇場」となった大ホール以外の施設は取り壊されている。
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